WeChatにはサービスアカウント、サブスクリプション(購読)アカウント、コーポレート(企業)アカウントという3種類の公式アカウントがあります。サービスアカウントとサブスクリプション(購読)アカウントは企業や団体、個人などが利用できるオープンなアカウント。一方コーポレート(企業)アカウントは企業が社内でメンバー同士の連絡を取り合うときなどに利用できるクローズドなアカウントです。
今回はコーポレート(企業)アカウントについて詳しくご紹介いたします。
WeChat公式企業アカウントについて
まずはWeChat(微信)の公式アカウントについてご説明します。
前述の通り、WeChatには「サービスアカウント」「サブスクリプション(購読)アカウント」「コーポレート(企業)アカウント」の3種類があり、それぞれ異なる特徴を持っていますが、いずれも基本無料で利用可能。
サービスアカウントは企業が取得できる公式アカウントで、フォロワーに向けて情報発信を行ったり、外部サイトへ誘導したりすることを目的に活用します。サブスクリプション(購読)アカウントはWebメディアやブログなどの更新を知らせる際に有効なアカウントで、こちらは企業・個人いずれでも取得可能です。
そしてコーポレート(企業)アカウントは、企業が社内での情報共有に活用できるアカウントとなります。近いものでいうとチャットツールである「チャットワーク」「Slack」「LINE WORKS」などです。
サービスアカウントと購読アカウントのちがい
用途がもっとも近いのがサービスアカウントとサブスクリプション(購読)アカウント。このふたつが大きく異なる点は、サービスアカウントは月4回までの配信しかできないのに対し、サブスクリプション(購読)アカウントは1日1回の配信ができるというところにあります。
配信方法は異なり、サービスアカウントは通常のトークと同じ画面に配信を表示させられるのに対し、サブスクリプション(購読)アカウントは専用の「購読フォルダ」に届く仕組みになっています。到達する場所が違うため、サービスアカウントの方が開封率が高くなり、サブスクリプション(購読)アカウントは開封率は低くなることが予想できます。
このほかサービスアカウントは企業向けの機能が充実しているので、これから中国を中心にビジネス展開を考えている企業は「サービスアカウント」を開設しましょう。
WeChat公式企業アカウントとは
ほかのふたつのアカウントは一般ユーザーに対し、情報を発信する種類のアカウントですが、毛色が違うのが「コーポレート(企業)アカウント」です。社内などのメンバー間コミュニケーションに特化した公式アカウントで、内向きの利用が想定されています。そのため、社外に向けての情報発信よりは、社内での情報共有のためのツールという位置づけな点には注意が必要。
名称的に「企業が使うアカウント」と誤認しがちですが、社内で使うのがコーポレート(企業)アカウントです。
中国向け企業アカウントと海外向け企業アカウント
WeChatは中国のテンセントという会社が提供しているサービスです。中国人が多く利用しているメッセンジャーアプリですが、実はWeChatは国際版のアプリ。中国国内では「Weixin」という名称のアプリが使われています。WeChat・Weixinともにテンセントが提供しているものですが、中国国民は広告以外の海外向け公式アカウントが発信する情報を閲覧できません。
WeChat(国際版)でアカウントを開設すると、中国以外に置かれているサーバに登録されることになります。中国国外で開設したアカウントならば海外アカウントの情報や中国国内向けの情報を閲覧できますが、逆はできないのです。
中国版WeChat企業アカウントを開設
中国人をターゲットとする場合、Weixinのアカウント開設が必要となります。しかし、海外企業は中国在住証明書、中国国内の電話番号、中国法人証明などが無い限りアカウント開設はできません。
これを解決するには中国企業と連携するのが手っ取り早い方法。中国でのビジネスライセンスを持つ企業と連携し、中国企業に公式アカウントを取得手続きを行ってもらえればアカウントを開設できます。
中国国内でWeChatを活用したビジネスを展開するにはかなり高い障壁があることがわかりますね。
WeChat企業アカウントでできること
WeChatの国際アカウントで申し込めるのは「サービスアカウント」のみとなっており、その他のアカウントを申し込む場合、中国国内版WeChat「Weixin」のアカウントを開設する必要があります。
さらに昨年、ファーウェイをはじめとする中国企業が社内での「WeChat」使用を禁止し始めました。きっかけは2016年にアムネスティインターナショナルが発表した各メッセンジャーのプライバシー対策ランキングでした。暗号化されているか? 利用者のプライバシーは保護されているか? 運営会社の人権意識は? といった観点で、世界中のメッセンジャーをランキング化したものです。
トップはFacebook社が提供するMessenger・WhatsApp、2位AppleのiMessenger・FaceTime、3位TelegramのTelegram Messengerと続き、その後はGoogle、LINE、Viber Media、Kakaoと続きました。
得点は1位のFacebookが73点で、LINEは47点という結果になったのですが、テンセントが運営するWeChatは100点満点中0点だったのです。WeChatは暗号化の機能すら備わっておらず、バックドア対策も為されておらず、テンセント側が利用者のデータスキャンを行っていることが報告されているためです。
一般利用においては気にならないことも多いかもしれませんが、こと業務で利用するとなるとかなり信用度が低いアプリケーションですよね。
現在では対策されている箇所もありますが、もしもWeChatのコーポレート(企業)アカウント開設を検討している場合は、ほかのメジャーなアプリケーションを利用した方が良いでしょう。
WeChat公式企業アカウントの申請・認証手続きについて
WeChat公式アカウントの開設はすべてWeb上で完結する仕組みになっています。公式アカウントを申請する際には先に「個別審査」「ホワイトリスト登録」を行う必要があります。いずれも難しいものではないので、サクサクと手続きは進められるでしょう。その後ようやく公式アカウントの申請ができるようになります。
また、公式アカウントの認証制度も設けており、確実に本物だと証明するためには認証を受けておいたほうが良いでしょう。認証は年間300元となっており、審査は第三者機関が行っています。
WeChat公式アカウントは日本企業名義で作成しよう
もしも中国国内向けを意識し、現地企業にアカウント開設を委託し、アカウントを使わせてもらう「代理名義アカウント」で運用しようと考えている場合、危険かもしれません。
代理名義の場合、アカウントの所有権は委託した会社が所有しています。また、代理名義アカウントの場合、公式広告が利用できないというルールになっています。せっかくアカウントを開設しても露出させられないわけですから、広告効果がかなり下がってしまいます。
代理名義であっても広告以外の機能は活用できるので、順調にフォロワー数を増やしていくことは可能。しかし、代理アカウントの利用料を値上げされてしまったり、乗っ取られてしまったりする可能性もあるのです。
こうしたリスクを考えると、WeChatアカウントは日本企業名義で作成するのが良いでしょう。現在代理名義アカウントで運用している場合は、日本企業名義への変更をオススメします。
WeChatの企業アカウントは必要?
WeChatのコーポレート(企業)アカウントはさまざまな問題を孕んでいる可能性があります。ほかの安全なツールを使える日本において、わざわざ使うメリットはないでしょう。しかし、中国国内で事業を展開しており、どうしても連絡を取らなければならない場合は必須のツールです。
状況を見極めて、ツールの選択をしましょう。
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