WeChat(微信)の成功事例10選

WeChat(微信)の成功事例10選

WeChatで公式アカウントを開設し、中国やその他海外に市場を拡げたいと考えている企業は多いでしょう。現在多くの日本企業がWeChat公式アカウントを開設し、情報発信を行っています。

今回はWeChatにおけるプロモーションの手法や、成果を出している日本企業のアカウントがどのような戦略をとったのかについてご紹介いたします。

WeChat(微信)について

WeChat(微信)について<
WeChatは中国人にとってなくてはならないアプリ。中国のテンセントが運営しており、メッセージのやりとり、ステッカー(スタンプ)のやりとり、決済、WeChat内での買い物などさまざまな用途で利用されています。

中国人のユーザーは訪日前、WeChatで旅行に関する情報発信を行っているアカウントをフォローしたり、日本の店をフォローしたりして情報収集を行います。訪日中はWeChatで購入するものを家族や友人などに確認したり、見つけた商品が必要か不必要なのかを密に連絡を取っている姿を見たことがあるのではないでしょうか?

訪日後は来日中に見つけて気に入ったお店などをWeChatでフォローすることも多いので、中国市場だけで無く、日本国内での運用であってもWeChatを導入しておいて損はないでしょう。

WeChatプロモーションの特徴

Instagram、LINE、Facebookなど場が異なればプロモーション方法も異なります。WeChatは中国人がどのようなものを重視するのか知っておかなければなりません。

中国人は近しい人のクチコミを重視する傾向にあります。日本以上にSNSで人気に火がつき、爆発的な人気となった商品もあるほど。商品・サービスだけでなく、コンテンツであっても面白いものを拡散する傾向にあるので、質の高い情報を発信することで、ファンを拡大させられるかもしれません。

また、PRにあたっては中国人のインフルエンサーに商品紹介やアカウント紹介を依頼するのもひとつの手。中国においてはインフルエンサーマーケティングが発達しているので、ゼロから認知拡大を狙う際は、インフルエンサーマーケティングが非常に有効です。

フラッグシップ提携

旗艦店提携(フラッグシップ提携)を行うと、テンセントの専属担当がつきます。専属担当はキャンペーンの設計やポスターなどの店内販促物の制作、マーケティングリソースなどの提供を行ってくれるのです。
WeChatは中国におけるマーケティングツールとして欠かせないものなので、フラッグシップ提携できるのであればした方がより効果的な情報収集ができるでしょう。

現在フラッグシップ提携を行っている日本企業は新千歳空港、ドンキホーテ、富士急グループなどとなっています。

WeChatプロモーション成功事例

前述の企業のほか、さまざまな企業が公式アカウントを開設中。今回はそのなかでも特に成果を出している企業を10社ご紹介いたします。

富士急行

富士急グループはテンセントの提携し、WeChat公式アカウント開設、中国国内でチケットを購入できるシステムを導入。中国人観光客も多い富士急ハイランドでは、WeChatPayを導入し、入園料、フードコートでの支払い、富士急グループの電車、タクシーなどの決済をWeChatPayで行えます。

加盟店としてだけでなく、富士急グループの企業がWeChatPayの代理店となっており、富士急グループ以外の企業へ導入支援などを行っています。
富士急行

ドン・キホーテ

ドン・キホーテは2017年7月1日から「WeChatPay」を導入、合わせて「WeChat」公式アカウントを開設しています。現在では400店舗以上あるグループのうち、60店以上がWeChatPayを導入。まだまだ採用店舗は少ないですが、中国人観光客の9割以上をカバーしているといいます。

さらにいくつかの店舗はフラッグシップ提携を結んでおり、旗艦店にもなっています。

新千歳空港

世界初のフラッグシップ空港となったのが新千歳空港。海外旅行客への対応を強化するため、国際線の改築工事を2019年8月まで実施。2017年9月には国際線23店舗で「WeChatPay」を導入し、現在では国内線を含めて全面的に導入。

フラッグシップ空港としては2017年12月14日〜2018年2月末まで各種キャンペーンを実施していました。
新千歳空港

阪急阪神百貨店

WeChat Payスマート旗艦百貨店に認定されているのが阪急阪神百貨店。中国国外で初めての認定です。阪急うめだ本店ではレストランのテーブルに設けられたQRコードを読み取るだけで、店員を通すこと無く、中国語で書かれたメニューから選び、注文可能な「レストランQRコードオーダー」など、旅行が便利になる機能を導入。旅行者はスマートフォン1台あれば不自由なく、阪急阪神百貨店で買い物ができるようになりました。
阪急阪神百貨店

マツモトキヨシ

フォロワー獲得キャンペーンを実施し、多くのフォロワーを獲得したのがマツモトキヨシです。

実施したキャンペーンはプレゼントキャンペーンで、マツモトキヨシのアカウントに対して「1」と送ったユーザーのなかから抽選で10人に商品が進呈されるというものでした。当選者は次回のオフィシャルの配信で発表するという仕組みを採用。この方法で、プレゼントがほしいユーザーは確実にフォローしてくれます。

現在WeChatでは、インセンティブをもらうために「フォロー」や「シェア」を呼び掛けることは禁止されています。この方法ならギリギリOKというところですね。
ただし、いつこの規約も変更になるかわからないので、キャンペーンを行う際は、常に規約を確認しておく必要があります。
マツモトキヨシ

無印良品

自動返信設定を導入しているのが無印のWeChat公式アカウント。あらかじめ用意したキーワードに対し、自動的に返信を行っています。フォローするとはじめにメッセージを用意しており、ユーザーにどのような内容を用意しているのか伝えています。
無印良品

東急ハンズ

東急ハンズでは訪日中国人旅行者向けにWeChat公式アカウントを開設しています。この公式アカウントでは東急ハンズの商品を紹介したり、店舗を紹介したり、キャンペーン情報の告知などを行っています。
東急ハンズ

ビックカメラ

インバウンド顧客の対応が厚いビックカメラグループは決済の利便性を向上する目的で「WeChatPay」を導入。同時にPOSシステムの改修も行い、オペレーションを簡易化したそうです。

思い切ってシステムを入れ替えることで、思わぬ効果を生むことがあります。
ビックカメラ

PEPSI

コーラでおなじみのペプシは中国の正月期間にキャンペーンを実施しました。Web上でできるゲームが目玉のこのキャンペーンは、思わず共有したくなる仕組みを盛り込んでいたそうです。中国人はゲームをよくするため、キャンペーンにゲームを使う、というのが非常に良いアイディアだといえます。
PEPSI

Starbucks

2016年からSTARBUCKSではWeChatPayでの支払いに対応。アメリカでは「スタバカード」による支払いが普及していましたが、中国では苦戦していたそうです。そこでWeChatPayの導入となりました。

利用している機能はWeChatウォレット。ウォレットを立ち上げるとスタバのロゴが表示され、タップするとマイクロサイトに直接移動可能。友人などにコーヒー1杯もしくはギフトカードを送信するというオプションが表示されるので、気軽にドリンクをプレゼントできます。
Starbucks

まとめ

WeChatの導入はかなり進んでいます。中国人観光客を迎え入れたいならWeChatPayはもはや必須のツールだといえるでしょう。WeChat公式アカウント・WeChatPayをうまく活用して、インバウンド需要を取り込みましょう。


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