企業によるインスタグラム広告の成功事例

10代から30代の間で特に人気のSNSがInstagramです。日本国内のアクティブユーザーは3,300万人、全世界のアクティブユーザーは10億人を超えるほど人気のSNSですよね。

一般ユーザーの利用が多いのはもちろんですが、企業の公式アカウント運用も行われています。2015年10月からはビジネスアカウント(ビジネスプロフィール)を持つ、すべてのアカウントで広告出稿が可能になり、手頃な価格で広告を出稿できることから活用している企業も多いのではないでしょうか?

しかし、闇雲に広告を出稿しても100%効果が発揮できているかは微妙なところ。そこで今回は国内外の企業でうまく広告出稿を行っている事例をご紹介いたします。

1.インスタグラム広告は全部で6種類

Instagramの広告は全部で6種類。タイムラインに流せるものや、人気の機能「ストーリーズ」に表示させられるものがあります。いずれの広告も「精度の高いターゲティング」を行うことができ、狙ったターゲットに行動喚起促せる点がInstagramの優れた点。Facebook広告で活用されているターゲティング機能をInstagramでも利用できるので、細かなターゲットを設定できるのです。居住地、年齢、性別はもちろん、趣味趣向、職業といった詳細なターゲティングを行えます。

これらはFacebookが所有しているデータを使用して行えるものですが、このほか提携しているデータ分析会社のターゲティング情報も活用可能。アクシオム社が提供するデータを活用すると、収入や資産の情報などからターゲティングを行うこともできるのです。

自社のブランディングを効果的に行うのなら、精密なターゲティングは不可欠。Instagramは狙ったターゲットにだけ広告を届けられる点が優れているのです。

では、Instagramにおける広告、6種類を見ていきましょう。

1つ目は写真広告です。これは静止画(写真)1枚とキャプション(説明文)で見せる広告で、「正方形」「横長」「縦長」の3種類のフォーマットで出稿できます。Instagramのタイムラインに流れるので、ユーザー側も違和感を感じないよう表示できるのが特徴です。
広告の直下にはCTA(Call To Action)ボタンを設置できるので、ユーザーの行動を促しやすいという特徴があります。

Instagram 写真広告
【Instagram Business】公式サイトより

2つ目は動画広告です。1本の動画とキャプションを表示させられる広告で、動画は「正方形」「横長」で出稿可能。動きを見せられるので、写真だけでは伝わらない魅力を伝える際に効果的です。スポーツブランドやアウトドアメーカーがよく活用していますよね。

Instagram 動画広告
【Instagram Business】公式サイトより

 

3つ目はカルーセル広告。複数の写真・動画とキャプションを表示させられる広告です。1つの写真や動画だけでは伝えきれない情報を伝える際に有効で、ブランドのイメージを訴求させたいときなどに多く利用されています。画像は正方形に統一されるため、正方形での素材制作が求められます。

Instagram カルーセル広告
【Instagram Business】公式サイトより

4つ目はストーリーズ広告。ストーリーズに広告を差し込める広告で、写真・動画をいずれか1枚出稿できます。ストーリーズに自然と表示されるので、縦長の全画面を活かした迫力ある写真・動画を見せたい場合に有効です。

Instagram ストーリーズ広告
【Instagram Business】公式サイトより

5つ目はコレクション広告。カタログ形式で出稿できる広告フォーマットで、大きな写真・動画1枚のほか、その下にカタログ的に小さな画像を表示可能。たとえば部屋のコーディネート写真をメインで紹介し、コーディネートに使用されている小物を小さな写真で紹介する、といった手法が考えられます。

Instagram コレクション広告
【Instagram Business】公式サイトより

6つ目はインスタントエクスペリエンス広告です。スマートフォン向けのフルスクリーン表示のランディングページ用テンプレートのことで、広告をタップするとスマートフォンに合わせたフルスクリーンの写真・動画ページが表示されます。Instagramは他サイトへの遷移を嫌う傾向にあるので、その欠点を解消した広告といえるでしょう。

広告についてのより詳しいルールは過去記事「インスタグラム広告の出稿方法を徹底解説」参照。

2.企業によるインスタグラム広告の成功事例 〜国内編〜

では、ここからは本題の企業がInstagram広告を活用し、成功した事例を見ていきましょう。

Instagram広告で効果をあげたいのなら、先行した成功事例を取り入れるのが有効です。Instagramの特徴を活かした広告出稿を行い、効果が出た事例を4つご紹介いたします。

2-1.世界観とユーザー目線を意識【ゼクシィ】

ゼクシィ: Instagram広告の成功事例
【Instagram Business】公式サイトより

結婚情報誌ゼクシィはストーリーズ広告を導入し、アクション数2.1倍、アプリインストール数が3.1倍と素晴らしい効果を上げました。

素材の制作に当たってはプレ花嫁(結婚準備をしている女性)にとって関心の高い、ドレスをメインに据え、Instagramの世界観に馴染ませるよう意識したそう。ドレスが映えるよう、全体的にシンプルな構成都市、ドレスカラーの説明を手描き風の欧米フォントで添えただけのものです。このほか、ストーリーズは写真単体だとスキップされやすいという傾向から、動きのあるものとなっています。

このほかストーリーズからアプリストアへ遷移できることを知らないユーザーにむけて、アプリストアへ誘導するための工夫も取り入れました。

ターゲットは23歳から29歳のアプリ未インストール者。このほか、すでにインストールしている人であっても、ターゲットの属性に近い人もターゲットにして、リーチを拡げました。

2-2.20代の特徴を的確に捉えて訴求【花王】

花王: Instagram広告の成功事例
【Instagram Business】公式サイトより

さまざまな商品を展開する花王はInstagram広告を活用したことで、ブランド認知10ポイント上昇、購入意向3ポイント上昇、店頭金額シェア150%増と素晴らしい効果を上げました。

クレンズケアシャンプー「PYUAN(ピュアン)」のPRでInstagram広告を活用し、同商品のメインターゲットである18歳~29歳の女性をターゲットとしました。20代女性はテレビよりもスマートフォンで情報接触する機会が多いため、テレビCMではなく、Instagram広告を選んだそう。

工夫した点は、若い世代は注視時間が短くなっているという調査結果から短時間でも印象に残る広告。GIF動画やカルーセル動画広告、ストーリーズ広告を活用して、ビジュアルで短く、端的に伝えることを意識したそうです。「赤毛のピュアン」という架空キャラクターの生活を通して生活を描き、閲覧者に生活に取り入れたり、と思わせる内容でした。

2-3.特長を伝えるテロップでアクションにつなげた【トラベルジェイピー】

トラベルジェイピー: Instagram広告の成功事例
【Instagram Business】公式サイトより

価格比較&旅行ガイドのトラベルジェイピーはInstagramで広告で、モバイルアプリインストール2.2倍、Instagramからのインストール獲得比率11倍、インストール獲得単価54%、コンバージョン獲得単価低下65%と成果・コストカットの両方を達成しました。

Instagramなどのモバイルコンテンツへの広告は、ユーザーが自分事として受け取らない場合、次のコンテンツへ移動されてしまいます。そのためトラベルジェイピーでは、シンプルにアプリの特徴を伝えるテロップを冒頭に加え、旅行候補地の紹介も価格を具体的に見せて、ユーザーが何も考えなくとも情報を得られる工夫を行いました。旅行地をただ紹介し、トラベルジェイピーで旅先を探そう! という広告ではなく、実際の旅行地にはどのくらいの費用でいけるのか? とユーザーの利便性を考えた点が優れているといえるでしょう。

このほか、動画の最後にCTAを加えて、アプリのインストールも促したところ、アプリインストールで大きな成果を上げたのです。

2-4.ストーリーズ広告でブランドの印象強化【SK-II】

SK-II: Instagram広告の成功事例
【Instagram Business】公式サイトより

化粧品などを販売するSK-IIは、SK-II ジェノプティクス オーラ エッセンス〈医薬部外品〉のブランド認知を高める目的でInstagram広告を展開。Instagramの広告を活用しました。

2週間の出稿期間中にSK-IIはFacebook、Instagramのニュースフィードのみの広告配置と、Instagramのストーリーズに広告を掲載する場合とでABテストを実施も行いました。

ターゲットは18歳~54歳の女性と幅広く設定。Instagramのストーリーズ広告とニュースフィードに掲載された広告は18歳~44歳の女性に対し、広告想起率が大幅に上昇。このことから化粧品のInstagram広告は、この世代の女性には有効であることがわかりますね。

3.企業によるインスタグラム広告の成功事例 〜国外編〜

日本国内でもInstagram広告は数多く利用されていますが、海外企業の場合、その事例はもっと豊富です。国内向けプロモーションはもちろんですが、海外向けにプロモーションを行う場合、海外の事例を知っておくとより効果を上げられるでしょう。

ここでは3つの海外企業によるInstagramプロモーションをご紹介いたします。

3-1.躍動感のある動画を配信【ウォルト・ディズニー・カンパニー】

幅広い世代に人気のウォルトディズニーは、躍動感ある映像を動画配信したことで大きな成果を上げました。

フランスでは映画の宣伝でテレビCMは使用できないそう。こうした事情と合わせ、Instagramなら躍動感ある映像を温泉付きで配信できることから、ウォルトディズニーはInstagram広告を採用。ファインディング・ドリーの宣伝を行う際、映画の主人公「ドリー」が海のなかを自由に泳ぎ回り、水槽に飛び込んだ魚を眺めているような気分に浸れる映像を制作しました。長尺の動画ではなく、15秒程度の短い動画を数本用意ました。

このほか、Instagramのカルーセル広告でドリーの海の仲間たちを写真で公開。世界観をしっかりと守りつつも、ディズニーらしさあふれる広告となりました。

3-2.ユニークな動画でキャンペーンを周知【Dairy Queen】

アメリカで長い間愛されているDairy Queenは、「Blizzard」(アイス)の売り上げを伸ばすため、「Upside Down or Free」キャンペーンを企画。逆さにしても落ちないBlizzardを店員が逆さにして渡さなければ、次回来店時にBlizzardを1個無料でもらえるというキャンペーンです。

このキャンペーンの告知にInstagram広告を活用。年間2,000万人にリーチするほどの大規模なキャンペーンとなりました。

キャンペーンの告知を行う際、SNSを活用した告知を考えるのならユニークさは重要です。ただキャンペーンを行っています、という告知ではなく、何かワンポイントユニークさを取り入れるとよいでしょう。

3-3.広告素材のコラボレーション制作【ボルボ】

ボルボ: Instagram広告の成功事例
【Instagram Business】公式サイトより

自動車メーカーのボルボはFacebookのオーディエンスインサイトで顧客の傾向や属性などをしっかりと調べ、広告のターゲット戦略を練り上げました。その結果、ターゲットは18歳から65歳として、「主要都市で自動車の購入を検討しており、特にボルボに関心のある人々」とかなり具体的に絞り込みました。ターゲットに向けて、住んでいる街でバーチャル試乗体験ができる旨を示す動画広告を配信したのです。

また、動画を閲覧した人をさらにターゲットにして、新機能を詳しく解説したカルーセル広告などを配信。ボルボへの期待感を高めることで、販売促進につなげていったのです。

まとめ

日本と海外での広告の違いを比較するのも面白いですよね。海外ユーザーの方が多いので、海外に向けたプロモーションを行う場合、かなり詳細にターゲットを詰める必要がありそうです。

ターゲットを事前にしっかりと決めておかないと、広告費用が無駄になってしまうので、広告配信ターゲットをしっかりと定めて配信を行うと良さそうですね。


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