はじめて訪れる旅行先で印象的な一枚を残す場合、自分の足で被写体を探す必要があります。被写体がどこに潜んでいるかわかりませんし、不必要な情報が多い写真になってしまうことも少なくありません。構図を決め、何を画面内に入れて、何を画面外に出すのか。自分の足で位置を調整しながら撮影するのは難しいですが、旅行写真の醍醐味でもあります。
今回は旅行写真の撮影テクニックをご紹介いたします。
旅行写真の撮影のポイント
旅行写真は商品やワークショップ、レストランでの撮影と異なり、スナップ撮影に近い撮影方法になります。スナップ撮影は、下準備などをとくに行わず、出来事や出会ったことを撮影すること。その瞬間しか起こらないことも多いので、常に撮影のチャンスをうかがっていなければなりません。
そのため、自分の足でさまざまな場所を訪れ、画角を決めて、被写体の魅力を探す、ということが重要です。
東南アジアなら都市部もよいですが、日本では見かけないようなごみごみとした街中が魅力ですよね。こうした場所で撮影するなら、どこでカメラを構えるのが良いのか、そこでカメラを構えると何が映るのか、そして時間帯はいつがベストなのかを考える必要があります。
例えば夕方撮影したときと朝方撮影したときで写真の印象は大きく変わりますよね。朝方はまだ人通りも多くないでしょうが、夕方になると人でごった返すことも少なくありません。人がぐちゃぐちゃになって歩いている様子を撮影したいのなら、夕方に撮影する必要がありますよね。このように自分の足で撮影ポイントを見つける、というのが旅行写真のポイントです。
とはいえ、なかなか魅力的な被写体には出会えません。レストランなどで料理を撮影するなら「料理」というメインの被写体がありますが、旅先となるとこうした被写体には簡単に出会えないものです。そんなときはランドマークを探してみましょう。メインになりうるランドマークを見つけたら、そのランドマークを中心に構図を決めるのがオススメです。ひとつ中心になる素材が入ることで写真がグッと引き締まるので、まずはランドマーク探しをしましょう。
撮影ポイント
- 旅行写真≒スナップ写真
- 自分の足で構図を探す
- 時間帯も重要
- ランドマークを見つけると撮影しやすい
人物を入れて撮影する
人物を写真のなかに入れると風景写真ではなく、「旅行写真」になります。その際、どこで撮影したのかわかりやすいランドマークがあると便利です。作例の場合、「GUAM」のでかい看板がありますよね。さすがにこの看板の前で撮影したのなら、中国やヨーロッパだとは思われないでしょう。こうしたその場所を象徴するランドマークがあれば、旅行写真はぐっと撮影しやすいものになります。
ここに薄着の人が入ることで、「グアムは今暖かいんだ」「バカンスかな」といった印象を見ている人に与えられます。ただの風景写真よりもリアルに感じやすくなるので、ぜひ人物入りの写真を検討してみてください。
この作例の場合、通常と異なるのは主題がGUAMの看板であること。通常であれば人物が主題になりますが、旅行写真の場合、どこに行ったのか、という場所がメインですよね。そのため「GUAM」看板が主題となります。主題のGUAMを引き立たせるために人物を入れているのです。
光は順光での撮影ですね。雲が出ているので、全体的に尖った印象よりは柔らかい印象になっています。
風景などは順光での撮影がオススメ。順光は被写体の正面から差す光のことで、カメラが太陽に背を向けている状態です。順光での撮影は色や形がはっきりと出やすいという特徴があります。空はしっかりと青く、白い雲は白く、看板、人物の質感までしっかりと表現したいなら順光がオススメです。特に晴天の日は写真のクオリティが安定しません。それは光の位置が大きく関わっています。極力順光で撮影するようにすると、色や雰囲気などを切り取りやすくなるのでオススメです。
ただし、順光にもデメリットがあります。それは奥行き感が出しにくくなる、ということ。全体的に平坦な印象になってしまうことも少なくありません。そのため、人物をメインに据えた写真を撮影する場合、順光だとのっぺりと映ってしまいますし、被写体は逆光になるので、目を細めてしまったりする可能性もあります。人物を撮影する場合はサイド光がオススメです。
また、順光で遠くを写す場合は近くを写すときは撮影者の影が映り込みやすくなります。自分の影が映らないよう、被写体に被らないよう、構図や位置関係を気にしましょう。特に夕方の撮影の場合、影が長く伸びるので構図が限定されてしまいます。陰間で意識した位置取りをするのがオススメです。
構図は作例の場合、日の丸構図を採用していますね。人物や看板をメインで見せたい場合、非常に有効な手法です。
現像は暗い部分を持ち上げて上げるイメージ。写真だと木が少し潰れ気味ですが、木の色が潰れすぎないようシャドウを少し持ち上げてあげるとより鮮やかな一枚になるでしょう。このように現像を行う場合、パーツごとに区切って行うのがオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はGUAM
副題は人物 - 光
順光 - 構図
日の丸構図 - 現像
色つぶれがないよう、シャドウを持ち上げてあげる
撮影時に色を調整するテクニック
夕焼けの写真や夜景を撮影するとき、どうしても色が変になってしまうこと、ありませんか? そんなときはホワイトバランスの調節を行いましょう。
ホワイトバランスをオートに設定し夜景を撮影すると、白い光の建物などは美しく撮影できますが、肝心の建物の色が変わってしまい、沈んでしまったり、目立ちすぎたりすることが少なくありません。あくまでホワイトバランスのオートはどこか1点にホワイトバランスを合わせているだけです。自分でホワイトバランスの調整を行えば、理想の写真を撮影できます。ホワイトバランスは色温度を手動で設定する方法のほかに、晴天、曇天といった天候に合わせたカスタマイズも可能です。まずはこの設定をいじって理想の色になるよう調整を行いましょう。
夕焼けを撮影する場合も同様で、オートだったら白っぽくなってしまったり、晴天、曇天、晴天日陰に設定されていると、赤みが強すぎる場合があります。このときも実際の空に近くなるようホワイトバランスを調整してあげましょう。
シンメトリーを意識して撮影
旅先で見つけたオシャレなカフェを撮影するとき、オススメの構図はシンメトリーです。例えばテーブルを中心において、周りがシンメトリーになるよう椅子などを配置すると一気に雰囲気を伝えやすくなります。
重要なのはシンメトリーの中心に置くもの。なにを伝えたいか、というのがベースにあって伝えたいことを中心にシンメトリーを構成すると印象的な一枚に仕上がります。
街の写真は撮影時間を工夫
東南アジアのようにごみごみした雰囲気が魅力的な街もあれば、地中海のように澄んだホワイトで生活感をあまり感じないのが魅力的な街もあります。それぞれ撮影時間を工夫することで思い通りの一枚を残すことができるので、ぜひ時間を工夫してみましょう。
例えば、台湾で人が多く行き交っている場面を切り取りたいなら20時頃夜市に行くのがオススメ。反対にヨーロッパの街並みを澄んだ雰囲気で撮影したいなら早朝がオススメです。早朝なら人もあまりおらず、自分しか街にいないかのような一枚を残せます。太陽が昇るか昇らないかくらいの時間に撮影すると、透明感のある写真が撮れますよ。
旅行の写真撮影テクニックまとめ
旅行写真は時間、場所などを自分で工夫することが求められます。足で稼いだ写真は人から見ても、自分から見ても印象深い一枚になるでしょう。ぜひ、自ら動いて写真を撮影してみてくださいね。
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