Instagramは多くの企業が始めているSNS。拡散力も高く、主に若年層に対してもアピールとしては有効なSNSです。そんなSNSはファッション業界、美容業界だけでなく、飲食店も積極的に活用しています。特に昨年ぐるなびと提携し、レストラン予約システムを導入してからその流れは加速しており、優れたビジュアルの写真を掲載することで、集客が見込めるツールです。
しかし、多くの企業が日々更新していることから、数多ある飲食店のInstagramアカウントのなかから自社を見つけてもらうのは至難の業。どのように自社のInstagramアカウントを話題にさせ、多くの人の目に触れさせ、集客に結びつけられるのでしょうか?
ライバル企業の多くはInstagramを活用し始めています。
今回の記事ではInstagramを活用し、多くのファンを獲得して集客している事例をご紹介いたします。
食材の色味を美しく演出【モスバーガー】
ファストフードのハンバーガー店は数多くあります。なかでもモスバーガーならではの魅力は、オーダーを受けてから店内で調理することであったり、健康志向であったり、写真と同じハンバーガーが提供されることであったり、高さがあることではないでしょうか?
モスバーガーのInstagramに使用されている写真は同社の強みを活かしたものが多いのが特徴です。
産地にこだわり、新鮮な野菜を提供するモスバーガーは野菜のおいしさが際立つような色味に加工した写真を数多く投稿しています。実際に食べたわけではないですが、シャキシャキ感やおいしさが想像できる写真ですよね。
また、高さのあるバーガーが多いので、真横からのバーガー写真が多いのも特徴。真横からハンバーガーを撮影することで、高さとボリュームを見せられるだけでなく、具材すべてを見せることができますよね。特にモスバーガーは写真のまま提供されることが多いので、こういった写真は効果的です。
飲食店におけるInstagramアカウント運用の基本は料理が美味しそうに見えるかどうか。モスバーガーの写真はとても美味しそうに見えますよね。
人物を入れてあたたかみを演出【ミスタードーナツ】
企業によってInstagramアカウントの運用方針は異なります。先ほどのモスバーガーは商品を大きく見せて、「美味しそう」「帰りによって帰ろうかな」「今日の昼ご飯はモスバーガーだ!」と思わせるものが多いのに対し、ミスタードーナツは雰囲気やシーンを重視したものが多くなっています。
ミスタードーナツの投稿の特徴は商品だけでなく、シーンを見せているということ。人の手を入れることで柔らかい印象を与えたり、半分に割ってシェアすることをイメージさせるような写真が数多く投稿されています。
新作は別としてミスタードーナツの商品は多くの人が食べたことがありますよね。ということは味を大体の人が知っているということ。だからこそ、「こういうシーンで食べる」ということを提案してあげると、過去に自分が同じシーンで食べたことがあった場合はイメージしやすくなりますし、どこかへの手土産として持って行く際にもシーンを思い出してミスタードーナツが選ばれる確率が上がることでしょう。
このように食べたことがある人が多い企業はシーンをイメージさせるような写真を載せるという戦略も有効です。自社がどのようなお店なのかによって戦略は異なるので、これからInstagramアカウントを開設する場合は、事前に運営方針などをしっかりと決める必要があるでしょう。
普段は見られない裏方のプロを紹介【ゴディバ】
高価格帯のチョコレートを販売しているGODIVAは、ファストフード店とは戦略が異なります。ブランディングを行うために、チョコレートの製造過程やシェフやパティシエがケーキなどを作っている様子などを掲載しています。
もちろん新商品のPRなども行っていますが、GODIVAのチョコレートが生まれる過程などをInstagramに投稿することで、思いに共感した人が新たにブランドのファンになることもあるでしょう。普段目にすることがない工程などが掲載されています。特に巨大なチョコレートができあがっていく工程などは、GODIVAファンでなくとも思わず見入ってしまいます。
GODIVAはブランド力を活かしたInstagram運用を行っていますよね。ブランド力がない企業がこのようなPRを行っても、多くのフォロワーを獲得することは難しいでしょう。ある程度の知名度があって、ブランド力があるからこその戦略です。
すでにブランドを確立している企業はGODIVAのInstagram戦略を参考にしてみてはいかがでしょうか?
いいね!フォローキャンペーンでファンを集客【吉野家】
牛丼店として馴染み深い野家は、自宅で楽しめる野家「おうち野家」を運営しています。忙しいママの味方、とし、野家冷凍食品で簡単に美味しいご飯を食べられることをアピールしています。既存の豚丼の具や牛丼の具を使用し、新たな料理を生み出す、といったレシピを掲載するInstagramアカウントです。
そんな野家はキャンペーンを実施し、ファン(フォロワー)を獲得して行っています。投稿に対して、「いいね」と「フォロー」をすることで、冷凍食品が抽選で進呈されるというキャンペーンが多く、こうした投稿には1,000件以上の「いいね」がついています。フォロワーは5,543人とまだまだ少ないですが、キャンペーンを重ね、着実にフォロワー数を増やしてきています。
アカウントを開設したてでフォロワーを獲得したい場合はこうしたキャンペーンの実施は有効です。例えば、フォロー・いいねでドリンク1杯無料、フォロー・リポストで料理1品無料などのクーポン的な使い方も有効だと考えられます。
アカウント開設したてはどうしてもフォロワーが少ないもの。とはいえ、フォロワーを増やさなければ発信力は増しません。こうしたキャンペーンを上手に活用し、フォロワーを獲得してみてはいかがでしょうか?
リポストを募ってユーザーと交流【ケンタッキー】
リポスト(twitterのリツイートに相当)を行うことで、ユーザーを交流を行っているのがケンタッキーフライドチキンです。SNSのメリットは双方向のやりとり。企業とユーザーが同じ目線でやりとりできるのが良い点です。しかし、企業側から一方的な発信だけだと、双方向のやりとりを上手に行うことができません。
そこでケンタッキーフライドチキンが行っているのが、「リポスト」による双方向のやりとりです。「#ケンタフォト」のハッシュタグをつけて投稿されたもののなかから、ケンタッキーフライドチキンがよいと思ったものを選び、公式アカウントでリポストしています。一般ユーザーといえど、かなりクオリティの高い写真が多く、公式の写真なのかな? と思うほど。公式アカウントのイメージが崩れない範囲の写真をリポストすることで、リポストされたユーザーの承認欲求を満たすことをできますし、よりファンになってもらう機会にもなるでしょう。注意点としては闇雲にリポストしないこと。あくまで自社アカウントの雰囲気に沿ったものをリポストしたほうが統一感を保てるので理想的です。
メニュー内容をコメント欄でしっかり紹介【大戸屋】
定食が魅力的な大戸屋もInstagramを活用中。Instagramの投稿も大戸屋らしい、あたたかく、優しい内容が中心となっています。
特徴的なのはキャプションの情報量。
メニューをただ紹介するだけでなく、おいしさの詳細、食材へのこだわり、しっかりと食材に使用されている調味料や食材などを記載しています。しっかりと税別価格と税込み価格を掲載しているのは好感が持てますよね。健康志向の大戸屋らしい内容で、体に優しいことが伝わるものとなっています。
大戸屋が掲載している写真は、Instagramにありがちな加工感が強いものではなく、ナチュラルな印象を与えるものばかり。大戸屋という企業をどう見てほしいのか? ということをしっかりとブランディングしています。
もちろん、店で行うキャンペーンなども告知。来客を促す内容のポストもあります。しかし、全体の調和を崩さないようしっかりとデザインされた告知となっているので、却ってアクセントとなり目にとまりやすいものです。キャンペーン告知を行う場合は、あえて目立つように、しかし全体の調和を崩さないように行った方が統一感が出ます。
流行を取り入れたポスト【ロッテリア】
昨今はタピオカブーム。ロッテリアは流行を取り入れた商品や写真を数多く投稿し、ハッシュタグにまでしっかりとこだわっている投稿が目立つInstagramアカウント。
全体的に明るい印象の投稿が多く、公式アカウントの雰囲気を崩さないリポストが多いのも特徴です。なんといっても特徴的なのがハッシュタグの使い方。おそらくしっかりと分析した上で、多くの人が検索したり投稿しているハッシュタグを掲載しています。単純にタピオカだけでなく、タピオカドリンク、タピオカソーダなどタピオカにもバリエーションをつけたハッシュタグを設定しています。
また、文章の中にもハッシュタグを使っているので、かなりの数使用している印象です。
ハッシュタグを数多く設定することで、入り口を増やすことができます。投稿を多くの人に見てもらいたい場合、有効なハッシュタグを複数設置すると投稿のリーチが向上するでしょう。
ポスター風のABテストで行動を促す【コメダコーヒー】
ポスター風のビジュアルを使い、商品を際立たせているのがコメダ珈琲店のInstagramアカウント。ABテスト(どちらのビジュアルがより有効なのかを確認するために行う)風の写真は印象的ですよね。
コメダ珈琲店のアカウントでは、コーヒーを中心として提供しているフード類、コメダ珈琲店での過ごし方のイメージなどを投稿しています。全体的にややレトロな色味に写真が加工されており、構図などはバラバラですが、統一感があります。
ただドリンクだけを写すのではなく、ポスター風のビジュアルを用いたり、遊び心を加えることで、印象に残る投稿を行えます。カフェなどのPRを行う場合はぜひ参考にしてみてください。
小物を使い店で過ごす時間を表現【スターバックス】
職場でも自宅でもない、第三の場所をコンセプトとしているSTARBUCKS COFFEEは小物を上手に写真に入れることで、リラックスできる雰囲気を演出しています。小物を使って撮影するのは難しいですが、空間を表現するに当たって必須の要素だといえるでしょう。
商品を中心には据えていますが、商品を含めた空間、店のPRとなっています。リラックスできる空間だったり、楽しげな空間だったり、料理や飲み物はもちろん、空間を売りにする場合はSTARBUCKSの投稿は非常に参考になります。
STARBUCKSの投稿は商品メインの投稿9割、空間まで見せる投稿が1割といったところ。あくまでアカウントとしては商品PRを行いつつも、上質な空間があることをアピールしています。
写真を見た人にどのようなアクションを起こしてほしいのか明確な投稿が多いので、スターバックスのアカウント運用は必見です。
アップで撮って美味しさを強調【BAKE CHEESE TART】
料理で大切なのは「シズル感」だといわれています。シズル感とは主に料理写真でみずみずしく美味しそうに見える写真のこと。焼き肉で脂がしたたっている様子などもシズル感のある写真だといえます。スイーツでもシズル感は表現可能です。ベイクチーズタルトの写真はシズル感がある写真ばかり。
あえて料理にクローズアップし、画面全体に表示させることで料理を印象づけられます。半分に切って、中のチーズがトロっと落ちそうな写真を掲載することで、思わずよだれが出そうな「シズル感」がある写真となっているのです。
スイーツでシズル感を出すのは難しいですが、パンケーキならシロップをかけているようす、かけたシロップがしたたっている様子などはシズル感ある写真になりやすいのでぜひ試してみてください。
よりシズル感を出すなら、引いた写真よりも寄った方が美味しそうに見えますよ。
まとめ
数多くの飲食店がInstagramを利活用しはじめています。大手チェーンなら全店が一斉にキャンペーンを行うことで簡単にフォロワーを獲得できるでしょう。
しかし、個人店の場合なかなか大規模なキャンペーンも難しいもの。今回ご紹介したテクニックなどを組み合わせると、印象的な投稿が並ぶアカウントを作っていけるかと思います。さまざまなテクニックを組み合わせ、思わずフォローしたくなるアカウントを作り上げていきましょう。
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