自社のサービスや商品の認知を向上させるために、Instagramでは常に多数のキャンペーンが実施されています。キャンペーンといっても従来のようにランディングページ(LP)を用意し、特設の応募フォームで応募させるといった方法ではなく、特定のハッシュタグをつけて投稿を促すことで応募につながるものが増えてきています。
この方法の良いところは、バナー広告やWeb広告に多額の費用をかけずとも認知を拡大させることができ、気軽に応募できることでより商品・サービスの認知が高まりやすい点です。SNSで商品やサービスのPRを投稿するだけでなく、ハッシュタグキャンペーンを行うことで拡散性が期待できるわけです。
最近の特に若い世代では、GoogleやYahoo!などで検索するのではなく、SNS内を検索して情報を得る人が増えてきています。twitterやInstagram、FacebookなどSNSのハッシュタグを活用し、検索する人が多いそうなのです(みんなのクラウド教室調べ【最近検索によく使うのはどれ?】Yahoo!=12%、Google=33%、twitter=31%、Instagram=24%)。
そこで今回は、SNSを活用したキャンペーンを実施するメリット、成功させるコツとともに、失敗例などもご紹介していきます。自社商品・サービスのPRにぜひ活用してみてください。
1.Instagramでキャンペーンを実施するメリット
まずはメリットから確認していきましょう。
Instagramでは数多くのキャンペーンが実施されています。
例えば衣類品などを販売するニッセンでは、「スペシャルモニターキャンペーン」を実施しています。キャンペーンに応募することで、夏の旅行アイテム「ブラ&ショーツ」「ルームウェア」がセットでプレゼントされます。
応募方法はシンプルで、ニッセンの公式アカウント「@nissen_inner_official」をフォローし、「@nissen_inner_official」をタグ付け、そしてハッシュタグ「#ニッセンインナーモニター」をつけてリポストするだけ。
従来の応募に比べると、事前に個人情報を入力する必要もないので、とてもシンプルですよね。
このように、Instagramでのキャンペーンは、従来の方法よりも、より気軽に応募できるのが特徴です。
また、リポスト(twitterのリツイートと同様の機能)を促すことで、キャンペーン情報を拡散させることができ、フォロワーの増加も期待できます。
フォロワーが増えればそれだけ投稿が目につきやすくなるので、SNSの広告効果が高まりますよね。
まずはInstagramにおけるハッシュタグキャンペーンの概要について、そしてメリットを詳しく見ていきます。
・#ハッシュタグキャンペーン とは?
Instagramでよく見かけるハッシュタグキャンペーンとは、指定されたハッシュタグをつけた投稿をユーザーが行うことで、応募(=参加)できるキャンペーンのこと。多くの企業が実施しており、高い効果を発揮しているのが特徴です。
指定されたハッシュタグをつけるだけで応募が完結するものや、指定アカウントのフォローが条件など、達成したい目的に合わせて応募方法を設定しています。アカウントをはじめたてでフォロワーを獲得したい場合はフォローが条件だったり、新商品を拡散したい場合はハッシュタグだけでOKだったりと、戦略は企業によってさまざまです。
・ハッシュタグキャンペーンにおけるKPI設定
ハッシュタグキャンペーンは闇雲に行っても意味がありません。必ず「KGI」(Key Goal Indicator=重要目標達成指標)と「KPI」(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)を設定する必要があります。改めて確認すると、KPIは目標を達成するために過程を計測し、KGIは達成結果を計測します。
ハッシュタグキャンペーンにおけるKGIとKPIで考えてみましょう。
たとえばKGIを新商品・サービスの売り上げ「6ヶ月で●●万円」と設定したとします。その場合KPIは、「Instagramのフォロワーを6ヶ月で●●人」「ハッシュタグでのポストが●件」などになるかと思います。ゴールをしっかりと定め、それに必要なInstagramでの中間目標を設定するとよいでしょう。
InstagramにおけるKPIの設定は「フォロワー数」「フォロワー増加率」「フォロワー数に対するいいね数」「自社URLのクリック数」「ハッシュタグの投稿数」「ハッシュタグの増加率」などが一般的です。KGIに対し、最適な目標値を設定する必要がありそうですね。
・キャンペーン参加者の数
ハッシュタグキャンペーンにおいて重要なのはどれだけの人が参加したのか、でしょう。当然ここをKPIとして設定する必要があります。キャンペーン参加者の母数を増やさなければキャンペーンを行う意味はありません。複数のSNSでキャンペーン参加できるようにするなど、参加ハードルを下げ、母数を増やしていく必要があります。
航空会社のANAでは参加者の数が増えると当選者も増える、というユニークな取り組みも行っています。
キャンペーンの商品は抽選で2組4名からスタート。ハッシュタグの投稿が2,000投稿で3組6名に、3,500投稿で4組8名といった具合に増えていき、最終的に5組10名となりました。
ひとりで何度でも投稿可能なので、ユーザーは競って多数の投稿を行いました。
実際には難しいかもしれませんが、母数を増やす方法のひとつとしてこのような方法もあります。
・キャンペーン投稿が届いた人の数
ユーザー自らが行動し、投稿し、キャンペーンに応募するのがハッシュタグキャンペーンの良い点です。キャンペーンを実施しても、知っている人だけが参加するのでは意味がありません。存在を知らなかった人にも届けられれば、SNSキャンペーンの効果はより高まります。ここもKPIとして必ず設定しましょう。
キャンペーン効果を高める方法のひとつとしてはリポストがあります。ハッシュタグだけの投稿ではハッシュタグからしかキャンペーンを探ることができません。元の投稿にたどり着けない可能性があるのです。そのため、リポスト(≒リツイート)を促す例が増え始めています。リポストなら元の投稿を見せることができるので、より多くの人にキャンペーン投稿を届けることができます。
このほか、広告も有効です。Instagram広告を出稿することで、より多くの人にポストを届けることができます。
2.ハッシュタグキャンペーンを成功させる4つのコツ
メリットや重要なポイントなどをお伝えしてきました。ここからは実際にキャンペーンを行い、成功させるにはどのようなコツがあるのか? どのようなポイントを守れば良いのか? についてご紹介していきます。
・ファンが投稿したくなる仕組みを作る
まず重要なのはファンが投稿したくなる仕組みを作ること。
魅力的な商品がもらえる、魅力的なサービスが受けられる、ちょっと面白いなど、投稿を見てくれた人が思わず参加したくなる仕組み作りが重要です。
また、参加のハードルは低ければ低いほど良いでしょう。参加するに当たって応募方法が煩雑なら、途中で面倒になり離脱する人も増え始めます。申し込みフォームに個人情報を細かく入力させたり、はがきを郵送させたり、といった手間をかけさせればかけさせるほど投稿は減る傾向にあります。
フォローして指定のハッシュタグをつけて投稿するだけでOK、くらいの手軽さが重要です。
ユーザーが思わず投稿したくなるような仕組みをしっかりと考えましょう。
・ユーザーが投稿する理由
ユーザーが思わず投稿してしまう理由として、以下のようなものが考えられます。
- こんなことをした、という記録
- 素敵なものがあった、という思いを友人などにシェア(=共有)
- すごいことをした! すごいものを見た! という自慢(自己顕示欲)
- 自分をよく見せたい(セルフブランディング)
- タイムラインは統一させたい
といったもの。Instagramを日常的に利用している方ならわかりますよね。友人同士でフォローしあっている場合は、基本的に友人にむけた投稿となっているはず。
リアルでの友人だけでなく、インターネット上の友人ともつながっている場合は、自己顕示欲を満たす投稿も行っているでしょう。
また、自分をどのように見せたいのか? を考えた投稿も目立ちます。
このほか、自分のページに訪れてくれた人が最初に見るタイムラインは統一感を持たせ、美しく保ちたい、という人もいます。なかには色の順番を決めて投稿している、なんて人もいるほどです。
・ユーザーが投稿しない理由
一方で、どれだけ優れたキャンペーンであってもユーザーが投稿したくない場合もあります。
- キャンペーンの応募に手間がかかりすぎる(応募が面倒)
- タイムラインが汚したくない
- ダサいと思われる写真は投稿したくない
これらはInstagramを日常的に利用している方なら当たり前の感覚ではないでしょうか?
自分のタイムラインは美しく保ちたいですし、キャンペーンは手軽に応募したいですよね。
また、せっかくセルフブランディングしているのに「ダサい」と思われる写真は投稿したくありません。
Instagramユーザーの特性を理解しておく必要があります。
・ユーザーが投稿したいもの
どのような人をターゲットにするかで、どのような投稿を促すのかが変わってきます。たとえばタイムラインをきれいに保っている人をターゲットにして、美しさを崩すような「写真を投稿してください!」と促しても、投稿してくれませんよね。
ターゲットとしているユーザーがどのような投稿を行っているのかは把握しておく必要があります。
そのため、投稿することで「かっこいい・素敵」と思われるものや、自分のタイムラインを汚さずきちんとなじむもの、難しくなく・気軽に投稿できるものがInstagramキャンペーンとしては喜ばれる傾向にあります。
これらを理解した戦略を練っていくとよいでしょう。
3.ハッシュタグキャンペーンでよくある失敗例
・投稿させようとする内容がダサい
「タイムラインにアップしたくない」と思わせるほどダサい内容は失敗しがちな代表例です。たとえば写真にしてもあまりに広告っぽい写真はInstagramとはなじみませんし、生活感が漂いすぎているものもなじみません。
・応募方法が複雑
ハッシュタグをつけて、フォローするだけ! ならとても簡単ですが、専用応募フォームにあれもこれも入力させて~といった旧時代のキャンペーン応募方法は面倒すぎて応募者も少ないでしょう。
なるべく応募者の手間を省く必要があります。
手間が多すぎると、応募者は応募したと思っているのに実際には応募が完了していなかった、なんてトラブルも起こりえます。手間を減らし、すっきりとした仕組み作りが大切です。
・何を投稿すればいいのかわかりにくい
Instagramキャンペーンで多いのはテーマにまつわる写真投稿でしょう。テーマの設定が曖昧すぎると難易度が高く、応募のハードルが上がります。たとえば「ありがとうを伝える写真」といわれても、どんな写真を撮ればよいのかピンときませんよね。
SNSの傾向としては失敗を極端に嫌がる傾向が見られます。だからこそ、「これでいいのかな?」と思わせないテーマ設定がとても大切。「空の写真」「草の写真」(これは極端ですが…)のようにわかりやすいテーマ設定を心がけましょう。
4.ハッシュタグキャンペーンの告知方法
キャンペーンを実施しても知ってもらわなければ意味がありません。最後にハッシュタグキャンペーンをどのように告知していくのかをしっかりと見ていきましょう。
・ファンにお知らせする/PUSH型告知
まずはしっかりと投稿を届けることが大切です。そのために「広告を出稿する」「プレスリリースを出す」「タイムラインで目にとまるような画像を用意する」といった施策が必要です。
・ファンに見つけてもらう/PULL型告知
既存のファンに見つけてもらう工夫も大切。ハッシュタグをつけ、キャンペーンを実施していることを知らせたり、オウンドメディアで告知したり、ポスター・チラシなどのアナログな手段も有効です。Instagramの企業アカウントに投稿すればそれでOKではなく、見つけてもらうための工夫をしっかりと行いましょう。
・当選者には”ファン”が欲しがるプレゼントを贈る!
キャンペーンのプレゼントは思わずほしくなるものが大切。簡単なのは商品券。ただフォロワーがほしいだけなら有効ですが、「ファンを増やす」ことはできません。プレゼントは自社製品・サービスのファンを増やすことが重要です。
プレゼントをきっかけとして新たにファンになってくれたり、より深く愛してもらえるようなプレゼント選びがとても大切。例えば動物園や水族館などは「1日館長」など特別感のあるプレゼントも有効です。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハッシュタグキャンペーンは無数に行われていますが、すべてのキャンペーンが成功しているわけではありません。成功するコツ、失敗するポイントをしっかりと押さえてキャンペーンを行いましょう。
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