被写体ごとに写真撮影のテクニックは異なるもの。雑貨とアクセサリーの撮影方法であっても見せ方に大きな違いがあります。「主題・副題」「構図」「光」「現像」という4要素で撮影のポイントを見ていきましょう。
特に主題と副題は大事で、間違えるとターゲットが大きく変わってしまいます。雑貨を撮影するときに気をつけるポイントなどを含め、今回は雑貨撮影のコツをお伝えします。
雑貨の撮影のポイント
雑貨撮影においてもっとも重要なポイントは、雑貨の雰囲気をきちんと伝えること。雰囲気とは質感だったり、輪郭、大きさなどのことで、これらをしっかりと伝えなければ見ている人の心は動きません。
雰囲気をしっかりと伝えるためには逆光や順光ではなく、サイド光が非常に有効。サイド光を使うと陰影がはっきりとするため、立体感が出て、雑貨が持つ雰囲気をしっかりと伝えられます。
このほか、複数の雑貨を並べて真俯瞰から撮影する際は、なるべく高さが同じものがよいでしょう。高さを揃えることで全体にピントを合わせやすくなりますし、統一感が生まれます。
また、色の多い雑貨を並べて撮影する場合は主題が隠れないよう、副題の色味に十分注意を。例えば主題が赤色なら、副題は白色で統一するといった工夫をすると、主題が際立ちます。主題をしっかりと見てもらえなければ意味がないので、主題・副題をきちんと考えてから撮影に入るようにしましょう。
ラインを揃えて雰囲気を演出
雑貨をオシャレに撮影する際、商品をどのように配置していますか? 雑貨の配置方法、撮影方法を少しだけ工夫するとグッとおしゃれ感が増します。
雑貨撮影のテクニックのひとつに「ラインを揃える」というものがあります。乱雑に配置するのでは無く、きちんとラインで揃えて整頓する撮影方法で、複数の被写体を撮影するのに向いています。複数の被写体を撮影する場合、どうしても色が混雑してしまうので、背景は白か黒にすると色数が抑えられ、すっきりとした印象になります。
背景を白にした場合は、現像時にハイライトを上げて白をしっかりと白く、背景を黒にした場合、現像時にシャドウのレベルを下げて黒をしっかりと黒くすることがコツ。中途半端に白い、黒い状態ではぼんやりとしてしまいますが、しっかりと白・黒どちらかを決めてあげると画面が引き締まります。
背景を黒にすると商品はよりはっきりと見えるので、箱に入っている雑貨などを撮影し、パッケージが黒くない場合は背景を黒にするのがオススメです。作例では、コーヒーを掲載していますが、商品が黒いので背景は白い方がしっかりと映えますね。写真奥側から光が当たっており、手前に若干影が落ちているのがわかります。影があることでカップ、ソーサ共に立体的に見えますよね。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題を際立たせるため、背景は色数を少なく
副題は黒を引き立たせるため、ピンクのカップは奥に - 光
サイド光で立体感を表現 - 構図
ラインを揃え、主題を中央に持ってくる日の丸構図 - 現像
ハイライト・シャドウを調節し、商品が浮き出るよう調整
統一感を演出
同じような形のものを一度に撮影する場合、気をつけなければならないポイントは「統一感」です。作例の主題は「スプーン」。周囲に木製スプーンを作るための道具を入れることで、「手作りスプーン」であることをアピールしています。
形状が似ているものを一度に撮影する場合は、ラインを揃えるとキレイに見えます。この場合は下のラインを揃えて撮影していますよね。また、あえて主題全体を写すのではなく、見切れさせるのもテクニック。「下の方はどうなっているんだろう?」と見る人の想像力を膨らませることができます。
この作例では全体的に手作りのあたたかさ、という統一感があります。副題としてトンカチや木材などを配置することで、「手作りスプーン」をしっかりと伝えています。画面に映っているいずれの道具も、統一感を持たせるとよりシーンであったり、手作りスプーンであることを際立たせてくれます。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は中央に
副題はシーンをイメージさせる小物 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
コントラストは高め。あまり明るくしすぎないことでクラフト感を演出
シンプルに演出
商品の魅力をダイレクトに伝えるなら、余計な副題は排除し、商品単体で見せるのが一番。雑貨を手で持った写真を撮影すれば、そこにしか目が行かなくなります。商品に強烈な魅力がある場合、有効な手法です。
スタジオなどで商品単体撮影を行うと、少しさみしい印象になりがちですが手で持っている様子を入れることで人のあたたかさや臨場感という要素が写真に加わります。また、手を入れることで商品の大きさも伝わりやすくなるので、小さな雑貨で強烈な魅力がある商品は手で持った単体撮影が有効な手法。
背景は白でも青空でもいいですが、商品が際立つ色味であることが重要。真っ白な雑貨を白い背景で撮影してもぼんやりとしてしまいよくわからない写真になりますが、白い雑貨を青空背景で撮影すると商品がよく映えます。背景との色の組み合わせをしっかりと考えて撮影を行いましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は商品
副題は雑貨 - 光
屋外がオススメ。斜め上からの光 - 構図
日の丸構図 - 現像
商品が際立つよう、色味を調整。白い商品なら白く見えるようハイライトを上げる
手作りを演出
未完成の商品を掲載することで、手作りであることをアピール可能。作例では本に意図を結びつけていますよね。たとえばクリスマスプレゼントのラッピング途中の写真などは非常に有効で、人が作るあたたかさ、わくわく感を写真に加えることができます。
コツとしてはハサミ、結んでいる途中の紐、食品なら切った食品などが一画面内に収まっていると「手作り感」がより伝わるでしょう。オシャレさを演出する場合、あまり日本語を画面の中に入れず、英字新聞や洋書などを小物として配置するのがオススメ。
贈り物をどのようにラッピングするのか、どう渡すのか、というストーリーを描き、その途中を切り取るという手法なので、しっかりとストーリーを描いてから小物を配置すると違和感が少なくなるでしょう。
光をあてるときはトップライト(真上からの光)がオススメです。もしも光が強すぎる場合は半透明のフィルムなどで少し光を遮ってあげると柔らかい印象になります。トップライトは被写体のみを照らしやすく、扱いやすいですが、背の高いものを置くと側面がかなり暗くなってしまうので、背の低いものを小物として選ぶのが良さそうです。
このほか、バレンタインシーズンのチョコレートなどを撮影するときは黒つぶれしやすいので、トップライトを用いると美しく撮影可能。トップライトを入れるときは完全に真上よりはやや後ろ目から入れるのがコツです。前側に入れると手前が強烈に明るくなってしまうので、やや後ろから照らすイメージで使いましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は紐を結んだ本
副題は過程に相応しい小物 - 光
トップライト(やや後ろから) - 構図
三分割法 - 現像
コントラストは強め、明るめ
雑貨の写真撮影テクニックまとめ
何かをしている最中の写真、というのは見る人の想像力をかき立ててくれます。例えば手紙をポストに投函する直前の様子なんかは、明らかに「これから手紙を出すんだな」と伝えられます。もしもレターセットなどをPRしたいときは赤いポストに真っ白な封筒を入れる瞬間などは印象的な一枚になるのではないでしょうか?
このように雑貨を撮影するときは、見る人に想像させるような「シーン」を切り取るという手法がよく用いられます。これから雑貨を撮影するときはぜひその雑貨を使っているシーンを思い浮かべ、一場面を切り取ってみてはいかがでしょうか?
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