コロナ禍以降、動画配信サービスを利用する人が急激に増加し、中でも無料でどこでも動画楽しめるYouTubeは多くのユーザーを獲得しました。
YouTubeのユーザー増加や人々の視聴スタイルの変化に伴い、集客や商品のプロモーションにYouTubeを活用する企業も増加。YouTubeを通して、自社の商品・サービスのプロモーションを成功させている企業も増えています。
この記事では企業のYouTuber運用のポイントを紹介します。始め方や活用方法、実際の事例も紹介するので、YouTube運用を検討している担当者様はぜひご覧ください。
企業がYouTubeを始めるメリット
企業がYouTubeを始めるメリットは以下の5つです。
- 幅広い層にリーチが出来る
- 動画で分かりやすく商品やサービスを伝えられる
- ユーザーのファンコミュニティが出来る
- SEOの効果が見込める
- PDCAサイクルを回しやすい
それぞれ詳しく紹介します。
1.幅広い層にリーチが出来る
YouTubeを始めると、幅広い層にリーチ出来ます。
YouTubeの世界の月間アクテイブユーザー数は2022年11月時点で20億人。日本国内でも7000万人ものユーザーがYouTubeを利用しています。
国内では40代を中心に、10代から60代まで幅広い層がYouTubeを利用しており、その分幅広い層にリーチ可能。日本だけでなく海外に向けても発信できるので、世界中にアプローチしたい企業にもおすすめです。
幅広い層にリーチし、自社の商品やサービスを知ってもらうことで、新規顧客の獲得や売上アップが期待できます。
2.動画で分かりやすく商品やサービスを伝えられる
商品やサービスの魅力をわかりやすく伝えられるのもYouTubeを始めるメリットです。
企業のオウンドメディアはテキストと画像のみで情報を伝えるのが一般的ですが、動画であればさらに多くの情報を伝えられます。
たとえば商品やサービスの魅力や使い方を伝える際には、実際の効果や使い方の手順を動画で見てもらうほうが、視聴者側が理解しやすく、文字では伝わらない詳細な内容を伝えることが可能です。
3.ユーザーのファンコミュニティが出来る
YouTubeを始めることでユーザーのファンコミュニティが出来ることもメリットです。
YouTubeには興味のあるチャンネルへすぐにアクセスできるようにする「チャンネル登録」機能が備わっています。チャンネル登録すると、アプリやブラウザで目に付きやすいように表示されるため、チャンネル登録者は何度もチャンネルに訪れてくれます。
そのため、チャンネル登録者は「ファン」に近い存在です。チャンネル登録者を巻き込んだチャンネル運営を行えば、より親近感を持ってもらえるファンコミュニティとすることもできます。
4.SEOの効果が見込める
YouTubeを始めることでSEO効果も見込めます。
動画がYouTubeやGoogle、Yahoo!などの検索結果に表示されることで、動画検索からの流入が獲得出来るからです。
またYouTubeチャンネルから自社メディアへの流入も期待できます。動画の概要欄やコメント欄に自社メディアへのリンクを置くだけなので、ほとんど手間がかかりません。
YouTubeを始めることは、自社サイトのSEOの観点からも、大きなメリットがあります。
5.PDCAサイクルを回しやすい
PDCAサイクルを回しやすいのもメリットの1つです。走りながらどんどん改善していけるため、PDCAサイクルを効果的に回せる企業は効率良くチャンネルを伸ばせます。
YouTubeにはYouTubeアナリティクスという無料の分析ツールがあるため、効果測定が容易。たとえば伸びている動画と伸びていない動画を比べて、クリック率が異なる場合はタイトルやサムネイルを変更するといった対応が可能です。
PDCAサイクルを回していくことで、自社独自のノウハウを確立できるため、より効率的にチャンネル運営できます。
企業のYouTube運用の始め方
次にYouTube運用の始め方を紹介します。
手順は以下の通りです。
- 運用の目的や目標数値(KPI)予算を決める
- ターゲットとチャンネルのコンセプトを決める
- 撮影・編集のスケジュールを立てる
- アカウントを作成
それぞれ解説します。
1.運用の目的や目標数値(KPI)予算を決める
YouTube運用を始める前に運用の目的や目標数値(KPI)、予算を決めましょう。
YouTubeで発信するには動画を作る必要があり、動画制作にはさまざまなコストがかかります。そのため、YouTubeチャンネルを運用する目的や効果測定のためのKPI、使える予算などを事前に決めておくことで、余計な回り道をせずに費用対効果の高い運用が可能です。
YouTube運用のKPIについては、以下のような指標があります。
- 視聴回数
- 再生回数
- チャンネル登録者数
- 高評価
- ブランドリフト
- クリック率
- 視聴維持率
- コンバージョン率
KPIは自社の目的にあわせて設定しましょう。目的に合わないKPIを設定してしまうと、効果的な運用ができないことがあるため、ご注意ください。
2.ターゲットとチャンネルのコンセプトを決める
次にターゲットとチャンネルのコンセプトを決めます。チャンネルのコンセプトとは、「チャンネルを通して、誰に何を伝えたいのか」を明確にしたものです。
YouTubeを運用していく上では、さまざまな企画を試していきます。そこでターゲットやコンセプトがハッキリしていないと、視聴者に何がしたいのかは伝わりません。
チャンネルのターゲットやコンセプを決めることが、後々ブランディングにもつながっていくので、運用開始前にしっかり固めておくのがおすすめです。
3.撮影・編集のスケジュールを立てる
YouTube運用開始前に撮影・編集のスケジュールを立てておきましょう。事前に制作スケジュールを建てておくことで、継続的なチャンネル運営に役立ちます。
チャンネル運用開始当初は、5本ほどの動画投稿を前提に具体的にスケジュールを決めておくのがおすすめ。実際に運用してみて、適宜調整してください。
4.アカウントを作成
最後にYouTubeアカウントを作成します。
アカウント作成手順は以下の通りです。
- Googleアカウントを作成する
- 作成したGoogleアカウントでYouTubeにログイン
- トップページの「設定」をクリック
- 「新しいチャンネルを作成する」をクリック
- 「ブランドアカウント名」を作成
- 「チャンネルのカスタマイズ」から画像や説明文を設定
ブランドアカウント名については、企業名やブランド名を入れておくと良いでしょう。あとから変更も可能です。
企業YouTube の活用方法
企業YouTubeの活用方法としては以下の3つが挙げられます。
- 商品・サービスの紹介
- 採用活動
- 商品・サービスを通した認知拡大
それぞれ解説します。
1.商品・サービスの紹介
1つ目は自社の商品やサービスを紹介することです。動画で商品やサービスを紹介することで、使い方や実際の効果などがわかりやすく伝わります。
自社サイトや説明書などでは画像やテキストで商品の概要や使い方などを説明することがほとんど。しかし、画像やテキストは細かい部分が省略されており、わかりづらく感じる人も少なくありません。
動画であれば、実際に使っている様子が視聴者にそのまま伝わるため、画像とテキストのみの場合と比べて、より理解しやすくなります。
2.採用活動
YouTubeは採用活動にも活用できます。YouTubeで採用活動を行うことで、職場の雰囲気や実際の仕事の様子をわかりやすく伝えることが可能です。
自社サイトや求人サイトのように、画像やテキストだけでは伝えられることが限られてしまいます。一方、動画であれば求職者が実際に働く姿をイメージしやすいため、応募へのハードルが下がることが期待できます。
採用活動でYouTubeを活用する場合は、チャンネルや動画の概要欄・コメント欄に問い合わせ先や採用ページなどを記載しておきましょう。
3.商品・サービスを通した認知拡大
YouTubeは商品・サービスを通した認知拡大も期待できます。広告や自社のウェブサイトだけでなく、YouTubeでも自社の商品・サービスを紹介すれば、これまで届かなかった層へリーチするチャンスがあります。
第三者のユーチューバーの動画も魅力的ですが、企業公式の使い方動画や活用方法を紹介する動画があれば、見てみようと思う人も少なくないでしょう。
また認知が拡大すれば、新規顧客の獲得や売上アップにもつながりやすく、商品・サービスを気に入ってもらえれば、リピーター獲得も期待できます。
企業のYouTube動画で取り入れたいポイント
企業のYouTube動画で取り入れたいポイントは以下の3つです。
- ハウツーなどお役立ち情報
- リピート視聴を狙えるコンテンツ
- バズる要素
それぞれ解説します。
1.ハウツーなどお役立ち情報
自社の商品・サービスがある場合、ハウツーなどのお役立ち情報は欠かせません。商品・サービスの使い方動画がハウツー動画の代表例です。
ハウツーなどのお役立ち情報を投稿する場合は、PR色を抑えるのがポイント。いくら役立つ情報であっても、PR色が強いと視聴者が離脱する恐れがあります。
視聴者の疑問に答えるような役立つ情報を発信し、チャンネルに見る価値があると認識してもらうことが重要です。
2.リピート視聴を狙えるコンテンツ
リピート視聴を狙えるコンテンツとは、視聴者が定期的にチャンネルを見たくなるコンテンツのことです。「〇〇の作り方」のような学習動画や連続モノの企画動画、定期的なライブ配信などが当たります。
定期的に視聴してもらえると、ユーザーがチャンネルに愛着を持つことが期待できるため、後の新規顧客獲得やリピーター獲得にもつながります。
また配信スケジュールを毎週月曜日18時などと固定しておくのもおすすめです。配信スケジュールを固定することで、動画視聴の習慣化を狙えます。
3.バズる要素
バズるとは、たくさんの人が視聴し、シェアしてもらうことで、インターネット上で話題になることです。バズることでブランドや商品・サービスの認知拡大が期待できます。
おもしろい、かわいい、驚いた、感動したなど、人の心を揺さぶり、他の人にシェアしたくなる「バイラル動画」や有名ユーチューバーなどとの「コラボ動画」が有効です。
企業のYouTube運用をする上での注意点
企業がYouTube運営をする上での注意点として、以下の5つが挙げられます。
- 運用体制を構築してから運用を開始
- PRを全面に出し過ぎない
- ユーザーのニーズを考えた上での動画制作
- 再生回数を第一に考えすぎない
- 動画の分析は必ず実施
それぞれ解説します。
1.運用体制を構築してから運用を開始
YouTube運用は運用体制を構築してから開始しましょう。
YouTube運用には、企画立案から動画制作、分析など、多くの作業やコスト、時間が必要です。体制を整えずに運用を開始してしまうと、必要なリソースを割けず、定期的な動画制作や効果測定などが行えなくなり、早期に運用が止まってしまう恐れがあります。
運用が止まってしまうと、投資した費用や労力がすべて無駄になってしまいかねません。
体制を構築した上で運用を開始すると、必要なリソースを確保できてきているため、質の高いコンテンツを制作でき、新規顧客獲得や売上アップへつながることが期待できます。
2.PRを全面に出し過ぎない
PRを全面に出し過ぎないことも大切です。視聴者は商品やサービスのPRを嫌い傾向があるため、PR色が全面に出た動画だと思った時点で離脱されてしまいます。
視聴者の離脱が早いと、視聴維持率が悪化するため、YouTubeのアルゴリズムで価値あるコンテンツとみなされなくなってしまいます。結果、チャンネルが伸びにくくなってしまうため、PR色が全面に出ないように注意が必要です。
YouTube運用で売上を出したいのなら、視聴者に役立つコンテンツを惜しみなく出すことがおすすめ。企業や商品に対する信頼を獲得することで、視聴者に「この企業の商品を買いたい」と思ってもらうことが重要です。
3.ユーザーのニーズを考えた上での動画制作
ユーザーのニーズを考えないで動画制作をすると、失敗しやすくなってしまいます。
ユーザーのニーズに合わない動画とは、企業側が伝えたいことを一方的に伝えるような動画です。企業の理念や商品・サービスのストーリーも大切ですが、ユーザーのニーズに合っていなければ、視聴し続けてもらえません。
売上アップや新規顧客獲得を目指すなら、ユーザーのニーズに合わせた動画を制作することが大切です。
4.再生回数を第一に考えすぎない
再生回数を第一に考えることも、失敗に繋がりやすいポイントです。再生されやすい動画を追いかけていくと、チャンネルのターゲットやコンセプトから大きくズレてしまう可能性があります。
しかも、YouTubeはチャンネルの視聴者の傾向に近いユーザーに動画をおすすめするため、ターゲットから大きくズレた視聴者が集まったり、誰におすすめしていいのかわからず、どのユーザーにもおすすめされなかったりしてしまいます。
ターゲットではない視聴者に見てもらえても売上にはつながりませんし、おすすめされなくなるとチャンネル自体が伸びなくなります。
5.動画の分析は必ず実施
YouTube運用において、動画の分析は必須。なぜなら投稿した動画のデータから、視聴者のニーズがわかるからです。ニーズに合った動画投稿を続けることが、売上アップや問い合わせにつながります。
動画を分析せずに動画投稿を続けることは、視聴者のニーズを無視しているのと同じ。視聴者のニーズを無視して動画投稿を続けても、チャンネルを伸ばすのは困難です。
企業YouTubeの活用例
最後に企業YouTubeの活用例として以下の3社を紹介します。
- カゴメ
- コカ・コーラ
- バンダイ
それぞれ解説します。
1.カゴメ
カゴメのチャンネルでは、TVCMや人気商品「カゴメ野菜生活ファーム」を用いたレシピ動画、野菜ついて勉強できる「野菜教室」といった多彩なコンテンツを投稿しています。
中でも、2019年に創業120周年を迎えた際に投稿されたカゴメのダンス動画が話題になりました。記念ソング「進めカゴメ」に乗って、社員がオリジナルダンスを踊る動画が120周年を盛り上げ、社内の雰囲気の良さが伝わる内容となっています。
2.コカ・コーラ
コカ・コーラのチャンネルでは、各人気商品のCMを中心に動画を投稿しています。さらにウェブ限定動画や期間限定動画などを掲載することで、チャンネルへの誘導や他チャンネルとの差別化を図っていることも特徴です。
CMに登場するのは話題姓の有名人ばかりで、非常に多くの再生回数を記録しています。ユーチューバーとのタイアップやコラボも行うことで他チャンネルからの流入を得ており、多くの再生回数やチャンネル登録者獲得にもつながっていると考えられます。
3.バンダイ
バンダイのチャンネルでは、バンダイの商品レビューやバンダイのおすすめするアニメや特撮番組に関する動画が多く投稿されています。チャンネル登録者は、なんと94.9万人です(2022年12月時点)。
バンダイの商品をおもしろおかしく紹介したり、有名人や人気ユーチューバーとコラボしたりと、コンテンツが多彩で魅力的。商品の制作過程を紹介する動画や、バンダイのおもちゃでできる特撮の撮り方動画など、子どもだけでなく、親世代でも楽しめる動画も投稿しています。
子どもだけでなく、親も巻き込んでいるため、プロモーションとして効果的です。
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