より上質なフォトジェニックを求められる年に
2017年はナイトプールを筆頭に「インスタ映え」が流行したこともあり、各種飲食店や観光施設がインスタ映えする仕掛けを行い始めました。例えば、可愛いウォールアートを設置したり、カラフルなスイーツを作ったり、ハートで可愛くデコレーションしたりなど。
このような流れの中で、消費者もインスタ映えに対する目線はどんどんと肥えてきているように思えます。そこで、2018年に映えるために必要なのは「上質なフォトジェニックさ」です。
例えば、写真撮影が可能な美術館やアート展は海外でも流行していて(ロサンゼルスではThe Broadなど)日本にも来場者参加型でフォトジェニックな写真が撮れる美術展人気はより強くなると思います。
動きのある「ムービージェニック」
インスタグラムでは従来写真を投稿して交流する機能がメインでしたが、最近では「ストーリー機能」の方を良く使うという人も増えてきました。ストーリーは通常のフィード枠とは異なり、写真や短時間動画をシェアし、24時間以内に消滅する手軽さが受けています。そこで、これからはインスタのストーリー機能で投稿すると映えるということもより重視されていくことが予想できます。
2017年は、カラフルであったり、エディブルフラワー(食用花)を用いて華やかだったりする、いわゆる静止画で目を引くようなインスタ映えフードが数多く出ましたが、2018年はムービー映えするフードがさらに増えていくと思います。(既存例:器を開けた瞬間煙が噴き出すようにドライアイスを用いたスイーツ、火柱を上げるネギラーメン等)
特に、ストーリー機能は24時間で投稿が消えるという手軽さからインスタグラムの通常投稿よりも構えずに投稿できるため、ストーリー機能利用者は増加していくと思います。またそんな機能の特性上、フォロワーと一緒にリアルタイムで楽しめる雰囲気というのも大切になりますので、ムービー映えしてエンターテイメント性の高いフードのニーズはさらに高まっていくと思います。
そこで、ストーリー機能で映えるポイントとしては「見ている人にライブ感が伝わるムービージェニックさ」です。
ムービージェニックの例
・池袋 サンシャインシティのskycircu(動く展示物などがあり、楽しさが伝わりながらおしゃれな動画が撮影できる)
・丸の内 ドゥバイヨルのアヴァランシュ(丸いチョコの球体を溶かして雪崩をおこす)
・吉祥寺 カフェ ルミエール(燃えるかき氷)
・銀座 武蔵別邸 巌流島(わたあめのすき焼き)
物語のある「ストーリージェニック」
「世界で一番~」「日本で一番~」といった謳い文句を掲げた観光地やお店にはSNS上で注目を集めている傾向があります。また味覚の観点でもそのお店でカスタマイズできる辛さや苦さの強度が一番高いものにしたときの投稿には反応が良いです。
ただし「価値を見出している感」を意味する「ストーリージェニック」では、現時点では大きな広がりはないと言えます。しかしながら、自らのファッションやライフスタイルが多くの方から憧れられる「インスタグラマー」がそのような投稿を増やしていくと、そのような「ストーリージェニック」も普及していく可能性もあります。
大切なのは、「価値を見出している感」を醸し出す投稿をすることによって、自分のアカウントの世界観やブランディングがどのようにプラスに働くかが肝なので、その点を企業は重視していくべきと考えます。
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