料理撮影で重要なのは、料理をおいしそうに見せること。おいしそうに見える要素はさまざまありますが、「質感」をきちんと伝えてあげるのが重要です。見た目を忠実に再現することで、人の心を動かす料理写真を撮影できます。反対に、見た目と異なる料理やシチュエーションの写真は見る人の印象を損ねてしまうことも。
今回は料理撮影のテクニックをご紹介します。
料理の撮影のポイント
さて、冒頭でもお伝えしましたが、料理撮影において大切なのは「おいしそうに見せること」です。おいしそうに見せるとは言い換えると、料理の質感を正確に、正しく伝えるということ。ピントはもちろん、露出を正しく合わせ、コントラストにも気をつけなければなりません。
料理写真は見た目が忠実である方が好まれる傾向にあるので、皿に光が反射しすぎてギラギラとしていたり、見た目とかけ離れた色になっていたりすると、見ている人の心を動かすことはできません。
そして料理をおいしそうに撮影する上で重要なのは「光」を上手に活用すること。自然光をフル活用して撮影しましょう。光の向きは逆光がオススメ。逆光の写真は立体感が出やすいので逆光、あるいは半逆光になる位置をうまく探し、コーディネートしてみましょう。
撮影ポイント
- 料理は質感が大事
- 見た目との乖離を避ける
- 光をうまく活用する
屋外で撮影
屋外で料理を撮影するのもおすすめ。屋外で料理を撮影するとき、なるべく料理はテーブルの端に置き、斜めのラインを画面内に作ることで動きを出しましょう。背景も合わせて入れることで、料理はもちろんシチュエーションを伝えることもできます。
作例の場合、カフェで料理を食べようとしているシーンと街並みが一緒に映っていますよね。このときの主題はもちろん料理ですが、副題は背景だといえるでしょう。料理とテーブルの色味が近いため、写真全体がごちゃごちゃとして見えませんよね。もしも料理を主題、ドリンクやスイーツを副題とするとき、なるべく副題は背景色と近い色を選択すると良いでしょう。
光は作例の場合、半逆光ですね。室内から屋外を背景に入れて撮影する場合は逆光または半逆光になるかと思います。ピクニックをイメージして屋外で撮影する場合、直射日光が当たらないよう注意しましょう。木や透過フィルムなどで一度光を遮るとやわらかい光になるので、ぜひご活用を。
現像を行う際は全体的に色が派手になりすぎないよう注意。光が当たりすぎるとコントラストが高くなりがちなので、場合によってはコントラストを落として上げるといった作業が必要になります。光が強く当たってコントラストが高すぎたり、背景の色が被ってしまっている場合は、現像でしっかりと対応しましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は料理
副題は背景
もしもドリンクやスイーツを副題とするなら背景と近い色の者を - 光
半逆光
光が強すぎる場合は透過フィルムなどを用いて柔らかい光に - 構図
二分割構図 - 現像
光が強いとコントラストが高くなるので、絵が派手になりすぎないよう注意
シーンを演出
先ほどは背景を入れた撮影でしたが、シーンを演出するなら食べる直前を表現するのがオススメです。作例はカトラリーも並べ、今すぐにでも食べられるシーンを写したもの。シーンを演出する場合は副題が非常に重要で、「今すぐにでも食べられる状況」を作り出しましょう。グラスにワインを注ぐ瞬間、コーヒーを落としているシーン、食事を楽しんでいる瞬間などを表現しましょう。あえて手を入れて「今食べるところ」という写真もシーンを演出できるのでオススメです。
作例の場合、主題は中央のプレートですが、副題としてカトラリーを配置しています。カトラリーはシルバーなので、画面内に配置することでアクセントとなります。食べるシーンを演出する場合は、ぜひシルバーのカトラリーを入れてみてください。
また、光はサイド光を採用。サイド光は被写体を立体的に見せてくれるので料理撮影の際も活用したいところ。もしも直接光が当たってしまうようなら一度透過フィルムを通したり、反対側にレフ板を置いたりするなどして光のバランスを調節するのが良いですね。
料理は色数がどうしても多くなってしまうので、うまくバランスをとらないと画面内がやかましくなってしまいます。テーブルクロス、カトラリーなどでうまくアクセントをつけてバランスを取りましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は料理
副題はスープ(カレー) - 光
サイド光(直接光があたる場合は透過フィルムやレフ板を活用) - 構図
日の丸構図
真俯瞰 - 現像
料理の色が正確に伝わり、カトラリーがアクセントになるよう彩度、コントラスト、明るさに気をつけて行う
デザインを見せる
料理の中にはデザインが魅力的なものも多くあります。作例の場合、商品パッケージを見せるという手法を採用しています。カップのデザインをしっかりと見せるよう日の丸構図で、構図はシンプルにしつつ背景をぼかしていれています。
背景をぼかすことで副題にもなり得るので、商品パッケージなどの魅力が強い商品の場合、ぜひ活用してみてくださいね。
また、構図の日の丸構図は単調な写真になってしまうことも多いですが、商品を一番伝えるためには有効な構図です。背景や周りの副題に気をつけつつ活用することで、一気にオシャレな写真に仕上げることもできます。
現像を行う際は、パッケージの色が派手になりすぎないよう気をつけながら行いましょう。写真の場合、パッケージは青いですが、背景は茶色ですよね。その場合、青がきちんと浮き出るように現像を行いましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は商品
副題は背景 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
商品パッケージがはっきりわかるよう現像
光を利用して清涼感を演出
水などを撮影するときは、光を透過させることで清涼感を演出することができます。水は光を通すと乱反射するという特徴があるので、逆光を利用すると印象的な写真にすることができます。作例ではドリンクに光を通すことで清涼感を演出していますよね。逆光気味に撮影することで、フレアが発生することもあるので、フレアを活用すれば夏の暑い日に飲みたいドリンク、という演出も可能です。
現像は清涼感がきちんと伝わるよう、ブルー系を強めに出しましょう。夕方に撮影するとどうしても黄色や赤っぽい写真になりがち。そうすると清涼感が正しく伝わらないので、これらの要素を引く必要があります。特に色味に気を使って現像を行いましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はドリンク
副題は光 - 光
逆光 - 構図
日の丸構図または二分割構図 - 現像
色に気をつけて清涼感が出るようにする
横一列に並べて演出
同じカップを用いているドリンクなどを見せるときは横一列に並べて撮影する手法もおすすめ。さまざまな種類があることを説明的に見せられますし、背景に気を使えばイメージを伝えることもできます。
作例では優しい色合いの背景の前でドリンクを並べています。どことなく女性向けなイメージを受けますよね。しかし、これが大自然が背景だったりすると印象は一気に変わるものです。背景が非常に重要な手法となるので、背景に特に気を使いましょう。
撮影するときは背景の水平にも要注意。背景のラインが曲がっていると違和感が出てしまうので、商品・背景がすべて水平になるよう角度の調整を行いましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はドリンク
副題は背景 - 光
サイド光がオススメ。クールな雰囲気を演出するならトップライトを。自然感を出すなら逆光も○ - 構図
日の丸構図 - 現像
水平がきちんととれるよう角度の調節を行う
料理の写真撮影テクニックまとめ
質感を伝えるにはさまざまなアプローチがあります。ここでご紹介した手法を活用すればより質感が伝わりやすくなるので、ぜひ活用してみてくださいね。
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