雑誌やSNSでも話題になる中華メイク。日本では、ギャルメイクに感じる人も少なくありませんが、数十年前に廃れたはずの濃いめ・強めのメイクは、なぜいま流行るのでしょうか。
そして、そこにはどんな背景と、若い子達の想いや憧れがあるのか解説していきます。
身近になった中国SNS、”ワンホン”たちの非現実感が憧れの的へ
（左から：LedyMelody：PerfectDiary 完美日記公式：柳三三 全て小红书より）
日本でもインフルエンサーは大きな影響力を持っていますが、中国では日本の規模を上回る影響力を持ちます。
そんな彼女達は自分で起業したり、ビジネスを始めている人も多く、日本でも「かっこいい！」と話題になりつつあります。
日本で流行りがちな「愛される顔」ではなく「誰にも媚びない顔」「圧倒的美しさ」に対し憧れを抱いた若い子達からの支持をあつめているのです。
火付け役！人工的で幻想的な”チャイボーグ”というNEWジャンル
https://www.instagram.com/hina_arrange/
チャイボーグは、ネットで生まれたスラングであることから、SNSをかけめぐり各国のインフルエンサー達やトレンドメディアでも取り上げられたことから大きく広がりました。
チャイボーグは、人間離れした人の美しさを表しますが、これには「働いて自分のためにお金を使う」中国の富裕層や芸能人・インフルエンサー達の思考も含まれます。
中華メイクの火付け役チャイボーグメイク
チャイボーグメイクの特徴例は以下の通り。
陶器のようにツルンとしたベースメイク
切れ長な目元
濃い赤リップの色味と艶感
女性の美しさだけではなく、芯の強さを引き出し「お金がかかりそう」とすら思わせるメイクが特徴的です。
時代は”彼ウケ”・”一般ウケ”より”自分ウケ”
日本では、可愛らしく愛らしいメイクが人気な一方でチャイボーグはセクシーで色気と大人女性を表すようなメイク。
ここ数年、日本でもメイクのブームは「彼ウケより自分ウケ・同性ウケ」の傾向にあります。
日本では可愛らしく愛されるメイクが主流でしたが時代の変化や自立した考え方、国境を超えて活躍するアイドルなどが増えてきたことからも「自分を鼓舞し、武装するメイク」としても注目されています。
敬遠されていた強めメイクがトレンドへと加速した3つのキーポイント
ワンホン（網紅）
https://www.instagram.com/p/COzx_yLh1vK/
ワンホン（網紅）は、日本語では中国のインフルエンサーのこと。キラキラした場所へ行ったり、キラキラした生活を送るよりは、コンテンツ能力や販売などPR関係に精通しているインフルエンサーです。
・微博 wēi bó：中国版ツイッター
・哔哩哔哩 bī lī bī lī：中国版YOUTUBE
・小红书 xiǎo hóng shū：中国版インスタグラム
・抖音 dǒu yīn：中国のTikTok（日本で見られているTiktokは中国発）
などのSNSなどのSNSを駆使して、お仕事をしています。
彼女・彼らは、商品の良さを伝えるための活動をしていますが、動画編集や画像加工などのスキルが高くチャイボーグメイクも初めは中国コスメを売る為のキャッチーなコンセプトだったとも言われています。
多国籍アイドルグループの急増
https://www.instagram.com/p/ClLjM2VrVkb/
オーディション番組をはじめとして、多国籍アイドルグループが増えているここ数年で
中国への注目度も一気に加速。
今までは中国のエンタメ事情はほとんど日本に入ってきませんでしたが、多国籍なアイドルグループがあることにより興味を持つ層が増えたり、中国側からの情報供給も増えつつあります。
各国から中国系SNSへのアクセスが可能になった
小红书・weiboなどへのアクセスが可能になったことも大きく影響しています。特に中国のSNSは今まで日本では追いづらい傾向にありました。
しかし、現在では中国版Instagram”小红书”を閲覧できるように。多くの中国人インフルエンサーや中国語が話せる子達が架け橋となり、Instagramなどを通してさまざまなことを発信できるようになりました。
発信できるようになったと同時に、情報も受け取りやすく検索しやすくなったことも一因です。
K-popの強め女子路線がもたらす影響
https://www.instagram.com/p/CkIx5qaprRD/
敬遠されていた強めメイクがトレンドへと加速した3つのキーポイントの他に、同じくアジアで日本との距離が近いK-popが要因に挙げられます。
BLACKPINKをはじめとして、自立したカッコよく強い女性像がアイドル達からも発信され、自分の意志を持つことや自分自身を大事にすることなど影響は計り知れません。
K-popは、事務所によってカラーが違うとされていますが、近年は強めな姿勢のアイドル達の露出が多いことも、強めメイクが流行る背景に存在します。
増加中！中華トレンドアカウント
ここ数年は、中華トレンドを発信するアカウントが増加し、中国富裕層やインフルエンサーたちがさらに身近になりました。
かつては、韓国メイクや韓国トレンドで溢れていた発信アカウントが中華系のものも増加し、アジアの美しさや文化がさらに広がっています。
ここからメイクだけに留まらずエンタメや、トレンドはアジアだけではなく各国を巻き込んだものとなりさらに加速していくでしょう。
チャイナ情報局 ハオハオ🇨🇳
中国のトレンドを発信・イベントや企画なども行っている
https://www.instagram.com/haohao_china/
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この記事の著者： mayan 2017年よりフリーライター・雑誌編集アシスタントとして活動。トレンド関連から取材まで多岐にわたるジャンルで執筆。2019年よりブランドや企業のSNS運用、マーケティングも行う。アイドルをはじめとする、かわいいもの・女の子が大好き。トレンドを始めとしてジャンルレスに執筆する傍らトレンドの分析/企画・SNS運用・リサーチなども得意とする。 |
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