カフェや飲食店などを撮影するときに重要なのは「コンセプト」をしっかりと伝えること。どんなお店であっても、例えばカップルがくつろげる店、宴会で利用する店、家族で訪れる店などコンセプトはある程度決まっているものです。カフェや飲食店の撮影では、店内の雰囲気はもちろん、こうしたコンセプトを伝えられるようコーディネートしましょう。
今回はカフェ・飲食店の撮影テクニックをご紹介いたします。
カフェ・飲食店の撮影のポイント
カフェやレストラン、居酒屋などを撮影するとき、ミッドセンチュリー、オーガニック、和モダン、洋風などお店のコンセプトを全面に押し出すのが大切、というのは前述の通り。お店のコンセプトを上手に表現するためにはどのような手法があるのでしょうか?
まず、室内を撮影するとき、スマートフォンのカメラでは難しいでしょう。最新のiPhone11、iPhone11Proのように広角レンズが備わっていればある程度撮影できますが、ゆがみが大きくなってしまうので、やはりデジタル一眼レフカメラを用意したいところ。一眼レフカメラに広角レンズを装着し、撮影するのが一般的です。
お店のコンセプトを伝える上でもっとも手軽な手法は、お店にあるオブジェや食器などお店を象徴するものと室内を同時に撮影する方法です。お店を象徴するオブジェはそれだけでお店の雰囲気を表すことができるので、おすすめですよ。
その際は、室内にゆがみがでたり、違和感を感じなよう、水平垂直をしっかりと取って撮影しましょう。
撮影ポイント
- コンセプトを写真1枚で表現
- 広角レンズの使用がおすすめ
- 象徴的なオブジェなどを入れて撮影
- 場合によっては人を入れた撮影も
- 水平・垂直はしっかりと取る
- 暗い店内は三脚の使用がマスト
人を入れてリアルなシーンに
店内だけを見せてもいいですが、人を入れた撮影をすることで、実際のお店の様子に近いリアルな写真を撮影できます。作例は営業中の店内を撮影したものですが、人がいることで多くの人で賑わう様子を表現できています。
このときの主題は室内。副題としてくつろぐ人を入れています。人を入れることで、見ている人は実際に自分が訪れたとき、どのように過ごせるのかをイメージしやすくなります。もちろん、空間を見せたい場合、人を入れると空間を見せられなくなるので、おすすめできません。しかし、くつろぐスペース、過ごしてもらいたいスタイルなどを見せたい写真の場合は人入りで撮影しましょう。
作例の光はサイド光を採用していますね。厨房側が明るく見せるようになり、飲食スペースは落ち着いた雰囲気になっています。あまり実際の店舗との乖離がないよう、雰囲気に近い光で撮影しましょう。逆光気味になる場合、写真が暗くなりがちなので露出はオーバー目での撮影がオススメです。
このときの構図は二分割構図を採用しています。二分割構図は対比するふたつのものを見せたい場合に有効です。厨房と飲食スペースを見せるといった手法の場合はきっちり二分割にすると良いでしょう。
現像を行うときは、それぞれのスペースの雰囲気がしっかりとわかるよう工夫を。作例の左側が明るすぎるとなんだかくつろげなく感じてしまいます。対して、右側の厨房スペースが暗すぎると清潔感がありません。それぞれに適した色に現像してあげると、お店の雰囲気をより伝えられるでしょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は店
副題は空間 - 光
サイド光 - 構図
二分割構図 - 現像
それぞれの雰囲気が伝わる明るさ、色合いが重要
真俯瞰でも雰囲気を演出
店内を撮影しなくても、お店の雰囲気を伝えることは可能です。真俯瞰で撮影し、テーブル、床などのレイヤーを作って上げれば料理と店内を一度に伝えられるのです。料理を撮影するとき、店内の小物などを写すと余計な情報になりがち。だからこそ、真俯瞰から撮影し、主役は料理としつつも、床やソファ、絨毯などをレイヤー的に活用する手法はシンプルでおすすめなのです。
作例では日の丸構図を採用していますが、料理を画面端に寄せて「二分割構図」を採用するのもオススメです。店内を見せたいときは二分割構図、料理を見せたいときは日の丸構図と覚えておきましょう。
その際、光はサイド光がオススメ。料理の立体感をしっかりと伝えることでレイヤーをよりしっかりと伝えることも可能です。トップライトは全体が平面に見えてしまうので、レフ板などを用いて光の向きをコントロールしましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は店内
副題は料理 - 光
サイド光 - 構図
二分割法(料理が主題の場合、日の丸構図もおすすめ) - 現像
平坦な印象にならないよう、レイヤーごとの素材の違いをしっかりと表現
瞬間を切り取る
飲食店の撮影としてはメジャーな瞬間を切り取るという手法も雰囲気を伝える方法のひとつです。コーヒーを淹れる瞬間、フランベの瞬間、ワインを注ぐ瞬間、食材をフライパンに投入する瞬間など、そのお店を表現するのにふさわしい瞬間は数多くあるもの。その瞬間を切り取ってあげると、背景に映るお店の様子で雰囲気や魅力を伝えることができます。
作例はコーヒーを淹れている様子です。ポットやカラフェなどが映っており、明るい店内が背景にありますよね。この写真からはハンドドリップのコーヒーが飲める明るいカフェ、という印象を受けるでしょう。このように小物を中心にしつつも、背景にしっかりと店を載せることで、お店を印象づけられるのです。
同じコーヒーでも、豆やミルなども合わせて載せると、コーヒーにこだわっているお店、という印象を与えることも可能。背景が明るい店内ではなく、暗く黄赤っぽい店内ならこだわりの純喫茶のような雰囲気になりますよね。コーヒーひとつとっても副題を工夫することで、印象を大きく変えられるのです。
カフェは落ち着く場所、空間であるべきという大前提があるので、現像を行う際は落ち着き感を大切にしましょう。賑やかな色はなるべく写真内から排除し、シンプルな色合いにするのがベター。彩度はあまり高くせず、すっきりとした印象にしましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はコーヒー
副題は店内 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
華美になりすぎないよう彩度は低めがベター
印象的な場面を切り出す
お店に象徴的なオブジェがある場合、そのオブジェを中心にしつつ店内の様子を伝える手法も有効です。作例では巨大なツリーをメインに施設の様子を伝えていますよね。象徴的なオブジェをメインに置くことで、周りのお店の様子まで伝えられています。
この場合、構図は日の丸構図が良いでしょう。オブジェを中心に周囲の様子までわかるよう、ある程度広く切り取って上げましょう。撮影するときはオブジェがゆがんだり、背景の店内に違和感が出ないよう、水平垂直をしっかりととりましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はオブジェ
副題は店内 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
飲食店の場合、大事なのは店内の雰囲気。オブジェを目立たせるのはもちろん、店内の雰囲気が損なわれないよう現像を行う
シチュエーションを決める
店内の撮影を行う際、シチュエーションを限定してしまえばターゲットにより刺さりやすくなります。限定する方法としてはデートしているカップルを入れる、記念日を祝う人たちを入れる、宴会中の人たちを入れるといった人を入れる手法が簡単です。
また、作例のようにキャンドルを並べ、これから宴会が開かれる直線といった雰囲気をコーディネートできれば人を入れなくても充分表現できるでしょう。これから何が起こるのか、どんなときに利用して欲しいのかをしっかりと伝える説明的な写真はターゲットにより届きやすくなります。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はシチュエーションを限定する人や物
副題は店内 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
雰囲気を重視した色合いに
あえて寄って撮影
内観にコンセプトはあまりなく、料理にしっかりとしたコンセプトがある店の場合、料理にぐっと寄った写真撮影もオススメです。お店にいくとどのような体験ができるのかを疑似体験させるような写真が有効。
作例ではケーキ、紅茶とともに眺望も見せています。このお店は「眺望」というコンセプトが充分ありますが、眺望すらコンセプトがない場合、紅茶から立ち上る湯気に注目して撮影してみるなどするのがオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は料理
副題は雰囲気 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
雰囲気を重視した現像に
カフェ・飲食店の写真撮影テクニックまとめ
カフェや飲食店の撮影を行う際は、コンセプトや雰囲気を重視して撮影しましょう。しっかりとしたコンセプトが見つからない場合は、料理の一部分をクローズアップした写真も有効ですよ。
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