花や植物を撮影するときに気をつけなければならないのは、花が美しく見えることです。花を美しく見せるためにはどのようなテクニックがあるのか。明るい印象を与えたいなら明るい背景を、クールな印象を与えたいなら暗い背景にすると絵作りがしやすいのでオススメです。
今回は花や植物を撮影するときのテクニックをご紹介いたします。
花・植物の撮影のポイント
花や植物を撮影する際は、被写体である花や植物が一番美しく見えることが重要です。そのために気をつけるのは「背景」。背景の色が植物と被っていたり、相性が良くない色だったり、主張が激しい模様だったりすると、せっかくの花が埋もれてしまい、魅力をうまく伝えられません。
見せたい植物の色にも寄りますが、白や黒は大体の植物をはっきりと見せてくれる色なので、相性抜群。写真を見た人に対してどんな印象を与えたいかで白、黒を使い分けるのが初心者向きです。このほか、上級者になれば花と同じ色の背景をあえて採用し、世界観を作り上げられます。
今回は花や植物を撮影するときのテクニックをご紹介いたします。
撮影ポイント
- 背景が明るい色なら明るい印象に
- 背景が暗い色なら引き締まった印象に
- 迷ったら白または黒を背景に
- 同系色の背景を採用すれば、世界観醸成しやすい
コーディネートで統一感を出す
同じ季節の植物というのは色や形が個性的であってもなぜか統一感が出るもの。作例では淡いピンクの植物を中心に、紫色の植物を背景に置くことで画面を引き締めています。このように植物を撮影するとき、迷ったら背景を白に、画面がさみしいなら同じ季節の植物を並べる、というのは非常に有効な手法です。
作例の場合、主題は植物で背景は邪魔にならない、白に近い小物を配置しています。白の背景にしてしまうと、どうしても画面がさみしくなってしまうもの。そこで小物を副題として配置するケースも多いかと思います。そのとき、副題の小物が主張の激しい色の場合、画面内がやかましくなり、主題である花が目立たない可能性があります。小物も背景と同系色でまとめるのが花を際立たせるポイントです。
光は作例の場合サイド光を採用。透明な花瓶にあてることで、右側に乱反射した光が反射し、アクセントになっていますよね。サイド光を採用すると、植物の陰影が出やすいのでオススメです。植物は立体感が非常に重要なので、サイド光を使いましょう。
また、構図に関しては作例の場合、二分割構図になっています。背景の小物を含め、画面内で広く見せています。小物を主題として利用するときも有効な構図なので、ぜひ覚えておきたいところ。二分割構図はただ画面を二分割にするだけでなく、主題ふたつを対比させて見せたいときにも使えます。ちょっと難易度の高い構図ですが、主張の強い主題がひとつあれば画面内の収まりがよい場合も多いので、ぜひトライしてみてくださいね。
現像するときは写真の彩度に注目。花が鮮やかになりすぎる場合も多いので、あえて彩度を落とすという選択も有効です。作例の場合、正面のピンクの花の主張が強すぎると感じたら、全体的に少し彩度を落として上げても良いでしょう。手間はかかりますが、個別に彩度を落とす、というのもオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は植物
副題は小物 - 光
サイド光 - 構図
二分割構図 - 現像
仕上がりの写真を見ながら、特に彩度に気をつけて現像を行う
無機質な背景で洗練された雰囲気を演出
背景は白か黒が無難、というのはここまでご紹介してきたとおり。もうひとつオススメの背景があります。それがコンクリート(モルタル)です。無機質なコンクリートはどんな植物にも意外に合うのです。コンクリートを背景に使った植物の写真は、どこか温かみを感じ、洗練された雰囲気を作り上げることが可能。白や黒の背景だとシンプルに寄りすぎるときは、コンクリートを背景にしてみても良いですね。
コンクリートを背景に利用しやすいのは植物の色が多いとき。色とりどりの植物を撮影するときは、モルタル柄の背景を準備しておいても良いでしょう。
作例ではトイレの無機質な壁ですが、背景がモルタル柄でも植物がよく映えると思いませんか? モルタル柄なら、より植物の輪郭がはっきりして植物自体をしっかり見せられるでしょう。
作例ではトップライトを採用しています。トップライトで撮影すると、影が下にできてしまい、均一に光が当たるため平坦な印象になりがちです。しかし、モルタル柄を背景に採用するとトップライトの光がモルタルに反射し、洗練された印象に見せてくれます。
構図はこちらも二分割法を採用。左側の植物が奥の方にありますが、力強い植物は奥にあっても充分主題になりえます。二分割法を採用するときは、強い主題があるときか、対比する主題があるとき。この場合、強い主題に該当するので、二分割法でも充分魅力的に見せてくれます。
現像するときは彩度に気をつけましょう。作例の場合、背景が白いので彩度を下げた場合でもコントラストを若干上げた方が良いでしょう。モルタル柄を背景にするときは、背景が白よりも強い色なので、花の鮮やかさが目立つよう、花だけに絞って彩度を上げたり、明るさを上げたりするのもオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は植物
副題は空間 - 光
トップライト - 構図
二分割構図 - 現像
仕上がりを見ながら、花だけ選択して彩度、明るさなどを調整
黒い背景で被写体を目立たせる
植物を撮影するとき、黒い背景を選択すると植物の鮮やかさが一層際立ちます。作例では花を中心に背景には黒い椅子を採用。背景に余計な主張がないので、紫と緑の鮮やかさが際立っていますよね。
黒い背景の白い背景と同様、多くの植物との相性が良い色です。白い色は植物が持つ明るさを表現できるのに対し、黒い背景は植物をより際立たせることができます。
構図は日の丸構図がオススメ。背景が黒いため、主題を中心において撮影することで、主題が際立ちます。複数の植物を撮影するときは三分割構図を用いましょう。三分割構図は縦・横ともに画面を3分割し、線が交わる交点(分割点)に主題をおいたり、画面の区切りを置くことで、画面全体をすっきりと見せることができます。
黒背景のときは現像に要注意。黒つぶれするまで背景がしっかりと暗くすることがポイントです。濃淡が出ないよう、真っ黒にしましょう。背景は平面であればあるほど主題が際立つので、黒背景のときは思い切って暗くしちゃいましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は植物
副題は背景 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図、三分割構図 - 現像
背景の黒は黒つぶれするまで暗く
花撮影のNGテクニック
植物を撮影するとき、背景に木目を採用するのはNG。木目を背景にすると、温かい印象の写真になりそうですが、実際は木の色に影響され、花が沈んで見えてしまいます。花の鮮やかさ、みずみずしさを見せるには木目背景は避けるようにしましょう。
ただし、下記のような形で花の鮮やかさやみずみずしさを伝える目的以外であれば、雰囲気を出す質の高い写真に仕上がります。
花・植物の写真撮影テクニックまとめ
花や植物を撮影するときのテクニックをご紹介してきました。撮影するときはどのような構図で撮影するか、ということよりも背景と現像が非常に重要です。白、黒、柄など背景を決めたあとは、どのような印象で見せたいのか現像の方向性を決めましょう。
インスタ運用や写真素材の用意などでお困りの方へ
1,000万フォロワー超の規模を持つ会員の中から、適切なインスタグラマーをインスタグラム運用代行、撮影代行にアサインします。また、スナップレイスが独自開発したインスタ運用・分析ツールなどもご提供しています。
インスタ施策の完全マニュアル無料配布中
スナップレイスでは現在、100ページ以上のインスタグラム施策完全マニュアルを無料配布中です。ぜひこの機会に完全マニュアルをゲットしてみてはいかがでしょうか?
インスタグラムツール無料プラン
スナップレイスではハッシュタグ提案、競合のインスタグラムアカウント分析、インサイト分析機能まで、インスタグラム運用を成功させる業界No1の機能を持ったインスタグラム運用・分析ツールの無料トライアルや無料プランをご提供中です。スナップレイスのインスタツールをインスタグラム運用にご活用ください。