洋服の撮影は難易度の高い撮影のひとつ。モデルを入れるのか、服単体で撮影を行うのかで表現することも注意することも大きく異なります。モデルが主張しすぎるとモデルにしか目が行きませんし、ポーズにばかり気を取られると服の素材感を伝えられません。
今回は服や靴といったファッションの撮影のポイントをお伝えいたします。
洋服・靴の撮影のポイント
洋服の撮影はポートレートに近いイメージで撮影するのがオススメです。洋服単体での撮影ももちろんOK。しかし、モデルを入れて撮影することでより着用をイメージしやすくなります。
撮影する際のポイントは「素材」がわかるようなシチュエーションやポーズをしっかりと作ること。麻生地なら光が透過している様子がわかった方が涼しげな印象になりますし、ふわふわのワンピースなら風に揺れる様子がわかった方が軽やかなイメージが伝わりやすくなります。スキニーのパンツならはためいた様子よりは、都会をスタイリッシュに歩いている様子の方が良いですよね。
また、靴を撮影する際は服以上に季節感が重要になります。靴単体でも良いのですが、全身のコーディネートの提案、という意識で撮影すると良いでしょう。靴はモデルが着用し撮影するのが理想。想定購入層の服装をイメージし、全身コーディネートする気持ちで撮影を行いましょう。
服の撮影で注意するポイントは背景と服との色かぶりや相性です。背景と服の色が被っているとメインの服が埋没しやすくなってしまいます。背景までしっかりと演出して撮影を行いましょう。
素材を伝える
では、実際にどのような写真を撮影していけばいいのか、実例を見ながらテクニックをご紹介いたします。
服の素材感を伝える場合、ポーズに工夫を施すのが一般的です。この写真の場合、軽い素材の服では無いため、全体的に重そうな服、という印象を受けますよね。反対に軽い素材のワンピースなら裾を持ち上げたりして軽やかな雰囲気を演出するのもオススメです。
主題は服と着用しているモデル。背景とコートの色が同化していますが、その分赤い衣服が際立っています。このように背景と主題との色が被ることも多いので、屋外での撮影の場合は衣装をいくつか持って行き、色が被らないよう注意しましょう。
この項のサンプルの場合、光はサイド光を採用。サイド光を使うことで、高級感を演出できます。背景と相まって重厚感を感じますよね。夏用のワンピースなどを紹介するなら逆光気味がオススメ。逆光だと木地が透けやすいのでより素材をアピールしやすくなります。
構図は見せたいパーツを中心とした「日の丸構図」がオススメ。ややローアングルで撮影することで、モデルのスタイルも良く見せます。ハイアングルで撮影するとモデルの胴が長く見せるため、オススメできません。モデルを入れた撮影を行う場合は注意しましょう。
現像は服の色を中心に考えます。販売する商品と写真に差があってはいけません。服の色が商品に忠実になるようしっかりと色を合わせましょう。逆光撮影で影が強く出てしまった場合はシャドウを明るくし、彩度をやや上げるのがオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は服・モデル
副題は背景 - 光
サイド光は高級感、逆光は素材感 - 構図
日の丸構図 - 現像
逆光の場合、シャドウを持ち上げて彩度を上げる
普段のコーディネートを載せてブランドのアピール
同一ブランドの商品を1画面に並べることで、統一感を演出。見せたいアイテムを主題として、そのほかのアイテムを副題として背景をシンプルにすることで、主題が際立ちます。気をつけたいのは主題と副題のアイテムの色です。同系色でまとめてしまうと主題が埋もれてしまうので、主題はなるべく色のあるもの、副題はモノトーンするとよいでしょう。
さらに副題の小物にはブランドのカタログやタグを入れてあげるとブランドをアピールできます。
アクセサリーを含め、コーディネートすべてを画面内に収めることで、ブランドの価値を高められます。ここでいうコーディネートとは見える部分だけなので、下着など見えない小物は入れないのがコツです。
現像する際は彩度を落とし、コントラストを上げると素材感をしっかりと表現できます。屋外で撮影すると色味が変わる可能性があるので、しっかりと調節しましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は色味のある服
副題はモノトーンのコーディネートアイテム(シャツ、パンツなど) - 光
順光 - 構図
三分割法 - 現像
彩度を落とし、コントラストを高め
ひらひら感を演出
夏の衣服は軽やかな雰囲気が大切です。そのため、ひらひらとした素材の服の場合、しっかりと「ひらひら感」を演出しましょう。モデルを入れて撮影する場合は裾が広がっている様子や透けている様子、もしもうまく表現できなければ裾を持ち上げるのもオススメ。このほか、壁にかけて撮影するのもオススメです。
小物として麦わらハットやバスケットなどを添えるとより夏らしい季節感を演出できます。
小物を用いる際は季節感とともに、その服を着てどこにいくのか、というストーリーもしっかりと描きましょう。
光はサイド光がオススメで、しっかりと光をあてることで服に陰影ができ、質感をしっかりと伝えられるようになります。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は服
副題は季節感ある小物 - 光
サイド光 - 構図
日の丸構図 - 現像
明るさ、コントラストともに高め
服の素材感を強烈に伝える
あえて強い逆光で撮影するとより服の質感、素材感を伝えられます。モデルを入れて屋外で撮影すると風が吹いたときなどより軽やかなイメージを演出。軽さや透け感がわかるポーズをとっての撮影もオススメです。
モデルを入れる際は顔を入れず、想像できる余地を残しておくことがポイント。
一眼レフで撮影するときはオールドレンズを使うとフレアができ、エモーショナルな雰囲気を作り出すこともできます。夕方に撮影すると全体的に赤っぽいイメージに、日中撮影すると爽やかなイメージに仕上がるので撮影時間も工夫しましょう。夕方に撮影するときは、光源を画面のなかに入れ、光源でモデルの顔を隠すのもオススメです。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題はモデル(服)
副題は背景 - 光
逆光 - 構図
日の丸構図 - 現像
服の質感、イメージは変えないようコントラストは高め
利用シーンを伝える
小物を組み合わせると、どのような特に着用すれば良いのかイメージを伝えやすくなります。モデルの有無に関わらず、旅行バッグなどを小物として使うと旅行をイメージしやすくなりますよね。男女ともに使えるアイテムの場合、なるべく性別を意識させないような小物を揃えるのがオススメです。
現像する際は小物が目立ちすぎないよう、主題のコントラストをしっかりと調整しましょう。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は衣服
副題はシーンをイメージさせる小物 - 光
サイド光 - 構図
二分割法 - 現像
コントラストを高め素材感を伝える
季節感を演出
手袋、ブーツ、ニットなどを画面に入れると季節感を簡単に演出できます。手袋を見せたい場合、手袋単体で見せるのでは無く、合わせてニットやマフラーなどを画面内に入れるとより季節感が伝わります。モデルを入れて手元に寄り、背景ではニットを着ているという演出も良いでしょう。
冬服で副題の色味が少ないことに困る場合は花を入れたり、色味のある洋書を入れたりするとアクセントになるのでオススメです。
赤い手袋を主題とする場合、素材感をしっかりと伝えるためコントラストは高めに現像するのがオススメ。また、背景がモノトーンなら彩度を少し高めると素材感がよりしっかりと伝わります。
撮影ポイント
- 主題・副題
主題は色味のあるもの
副題は季節感ある小物 - 光
順光 - 構図
三分割法 - 現像
コントラスト高く、サイド上げる
洋服・靴の写真撮影テクニックまとめ
洋服を撮影する際は素材感や季節感が重要になります。これらがしっかりと伝わるよう、光、現像にこだわって撮影を行いましょう。
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