日本国内だけでも月間2,900万人のアクティブユーザーがいるInstagram。さまざまな業種でオフィシャルアカウントを開設し、自社の商品やサービスのPRを行っています。
そんなInstagramは官公庁も積極的に利用中。特に観光客誘致を目的として運用されており、鮮度の良い情報を地元を訪れる観光客に提供しています。地元ならではの情報を発信することで、ユーザーに対しさまざまな角度で訴求可能。日本人だけでなく、外国人観光客(インバウンド)向けにも情報を発信しやすいので、英語をメインにしているアカウントも存在するほど。
今回は地元ならではの情報を発信しているInstagramアカウントをご紹介します。これから観光情報を発信するアカウントを作成したり、今現在あまりリーチしていないアカウントはぜひ参考にしてみてください。
北海道地方-北海道Likers
北海道Likersはもともと有志がで始まったコミュニティサイト(※現在の運営はサッポロビール(株))。北海道の観光情報はもちろん、北海道の食や文化についての情報も多数発信しています。
基本情報
- フォロワー数 … 2万3,000人
- 投稿頻度 … 月2、3回
- 平均いいね!数 … 2,000前後
投稿されている写真は自然や動物で、北海道の美しさが伝わるような写真ばかり。観光地の様子や農家の様子なども掲載されていますが、目の覚めるような大自然、愛らしい動物たちの様子が中心です。基本的にはカメラマンが撮影した写真を用いているため、クオリティの高い写真がずらりと並んでいます。
キャプション(文章)ではその場所や動物たちの情報のほか、撮影したカメラマンをタグ付けしています。
ハッシュタグは「#hokkaidolikers」をはじめ、観光地の名前や北海道といったワードを積極的に使用。北海道について検索した人を取り込めるようにハッシュタグを設定しています。
東北地方-福島県「ふくしまから はじめよう。」
福島県公式のInstagram「ふくしまから、はじめよう。」は福島県の自然やイベントの様子などを投稿しています。
基本情報
- フォロワー数 … 6,800人
- 投稿頻度 … ほぼ毎日
- 平均いいね!数 … 600前後
自然、食、イベントと大きく分けて3つのカテゴリで投稿されており、パッと明るい写真が特徴。県民にとっては日常的な写真でありつつも、行ってみたいと思わせる写真がずらりと並んでいます。
キャプションでは掲載している場所をふりがな付きで紹介。花の写真の場合は見頃とともに周囲のロケーションを伝え、食の場合は使用されている食材とともに味わいを伝えています。
ハッシュタグは掲載した場所や商品の市町村名、「#ふくしまからはじめよう」をはじめ、英語で記載。外国人観光客へのリーチを期待できるハッシュタグ付けです。
同アカウントは開設当初から一貫して世界観を醸成してきています。開始前にどのような投稿を行っていくのかといったルール、マニュアル作りをしっかりと行っているため、統一されているのでしょう。また、コメントに対してより詳しい補足をしているのも印象的。Instagramは双方向のSNSなので、コメントに対してすぐに返信してあげるのはとても大切です。
関東地方-東京都庁広報課
福島県と同様、こちらも行政が運営しています。
基本情報
- フォロワー数 … 7,100人
- 投稿頻度 … ほぼ毎日
- 平均いいね!数 … 200前後
投稿されているのは写真がメインで、たまに動画です。主に投稿されているのは、都会的な東京ではなく、街の中にある自然。人混みなどはあまり多くなく、都内で見られる自然だったり、動物園の動物の様子です。「東京の魅力をプロモーションします」とアカウントプロフィールに書かれている通り、観光だけでは発見できない東京の魅力を上手に発信しています。
キャプションではどこで撮影した写真なのか、そして最寄り駅はどこなのかを記載しているので、行ってみたい!と思ったらすぐにいけるのも特徴。
観光客だけでなく、東京に住んでいる人でも知らなかった新たな魅力が投稿されています。
ハッシュタグは場所の名前を中心に、英語・簡体字・韓国語で記載。外国人が東京について調べてもヒットするように工夫されています。
中部地方-長野県 観光 公式インスタグラム
長野県の公式Instagramは写真の使い方が特殊です。
基本情報
- フォロワー数 … 1万5,000人
- 投稿頻度 … 毎日
- 平均いいね!数 … 2,000前後
Instagramの写真は基本的に1対1の正方形ですが、長野県の公式アカウントは縦長の比率の写真を使用しています。あえて余白は設けず、フィード上では正方形で表示されるので、フィードも美しく整列。縦長の比率の写真を投稿しているので、実際の投稿では高さが印象的な写真に仕上がっています。
投稿されている写真は季節感を感じる自然や建物の風景がメイン。ハッと驚くような美しく、開放感のある写真が特徴で、キレイな色味に統一されています。
また、キャプションは英語をメインに日本語を併記。外国人観光客が読んでもしっかりと場所などの情報が伝わるよう配慮されています。しっかりと英語対応しているアカウントは少ないので、これはうれしい配慮ですね。
英語対応しているため、フォロワー数が極端に多くなくともいいね!数を稼ぐことができています。
投稿へのハッシュタグは少ないですが、コメントという形でハッシュタグをつけているのも運用の特徴。コメントのハッシュタグも検索で拾うことができるので、キャプションをキレイに保ちたい場合はこういった運用も有効です。
近畿地方-観光三重(三重県観光連盟)
リポストを活用した運用を行っているのが三重県観光連盟です。
基本情報
- フォロワー数 … 1万7,000人
- 投稿頻度 … 週2,3回
- 平均いいね!数 … 1,800前後
オフィシャルの投稿はもちろん、リポストによってアカウントを盛り上げているのが三重県観光連盟のアカウントです。ユーザーがハッシュタグ「#kankomie」をつけた投稿のなかから、観光連盟の雰囲気に合う写真がピックアップされ紹介されています。
リポストを行うことで取り上げられたユーザーのフォロワーがページを訪問するきっかけとなって、よりアカウントが盛り上がります。多くの人が訪れてくれれば、新規ファン獲得のきっかけにもなりますし、投稿のコメント欄は大いに盛り上がっています。
キャプションは通常投稿の場合、場所やイベントの説明、リポストのっばあいはどこで撮影され、誰が撮影したのかを書いています。
ハッシュタグの運用については「#kankomie」がメイン。20,000件以上投稿されている人気のハッシュタグなので、三重県観光連盟がこのなかからネタを選ぶのに苦労する姿が浮かびます。
人気のハッシュタグを作り上げられれば、リポストであってもアカウントを運用できます。リポストはユーザー同士の交流を生む効果も期待できるので、自アカウントのファンを増加させるきっかけとなるでしょう。キャンペーンを行わなくとも、郷土愛などをくすぐるキャンペーンを行えば、費用をかけずにアカウントを盛り上げられます。
中国地方-島根県うんなんエリア観光情報
非常に丁寧にアカウントを運用しているのが島根県うんなんエリア観光情報です。
基本情報
- フォロワー数 … 4,200人
- 投稿頻度 … 週1,2回
- 平均いいね!数 … 500前後
写真はすべて統一で横長。白い余白もつけており、スポット名などを写真に記載しています。景色だけでなく、食や土産物なども記載しており、どれも明るい写真なのでフィード全体が明るく見えます。
キャプションはくだけた文体です。観光情報を発信はしていますが、行政っぽい堅い文章ではなく、柔らかくくだけた文章が特徴。絵文字を上手に活用することで、柔らかい印象を与えています。
また、投稿すべてに位置情報をしっかりと記載しています。興味を持った人が場所を地図で調べやすい工夫を行っています。このあたりは参考になるので、ぜひ自アカウントでも行ってみるとよいでしょう。
ハッシュタグは基本的に日本語で記載。周辺エリアの観光情報を探している人にヒットしやすいものを設定しています。
女子っぽいオシャレな写真やキャプションを設定しているので、アクション率は高めなのでしょう。フォロー数の割にいいね!数が多いのが特徴です。
四国地方-うどん県【香川県】
香川県=うどんということで、公式が「うどん県」としてアカウントを運用しています。
基本情報
- フォロワー数 … 3,500人
- 投稿頻度 … 毎日
- 平均いいね!数 … 400前後
うどん県とうどんをアピールしていますが、投稿は意外とうどんはなく、香川県の観光スポットがメイン。うどん県という親しみやすい名前を使用し、香川県の観光スポットやグルメをPRしています。いずれもインスタ映えするような場所ばかりで、同じ場所で写真を撮りたいと訪れる人もいるでしょう。
キャプションはその場所で見られる光景だったり、見所について。比較的長めの文章でしっかりと書かれています。
ハッシュタグは英語が多め。外国人観光客に対してもしっかりとPRしています。美しい写真ばかりで、位置情報もしっかりと設定しているので、外国人観光客に対しても有効でしょう。
九州地方-もっと、もーっと!くまもっと。【熊本県観光公式】
インスタグラマーを活用し、情報の拡散力を向上させているのが熊本県の公式アカウントです。
基本情報
- フォロワー数 … 1万3,000人
- 投稿頻度 … 月3、4回
- 平均いいね!数 … 600前後
同アカウントの運用の特徴はインスタグラマーを活用している点。インスタグラマーが実際にその場所を訪れ、何を感じたのかについてをインスタ映えする写真とともに公開しています。
インスタグラマーを活用すると、アカウントの存在を知らなくともインスタグラマーのアカウントからの流入も期待できます。実際にコメントをしている人は女性の割合が高く、「こんなところあったなんて知らなかった」「行ってみたい」といったものもあるので、一定の効果は期待できるでしょう。
ハッシュタグは日本語で運用。場所の名前や「#インスタ映え」「#インスタ映えスポット」といったものを設定しており、インスタ映え目的で訪れる人に見てほしいという内容だということがわかります。
沖縄地方-OKINAWA JAPAN
外国人観光客向けに情報を発信しているのが沖縄県の公式アカウントです。
基本情報
- フォロワー数 … 2万2,000人
- 投稿頻度 … 週3.4回
- 平均いいね!数 … 750前後
アカウントすべてが英語で運用されており、外国人観光客にむけて沖縄のダイナミックな自然やフードなどの情報を発信しています。また、どこで撮影された写真なのかも明示しているため、観光に訪れる人に対して優しくなるよう配慮されています。
キャプションは状況説明がメイン。思わず行ってみたくなるような情報を記載しています。
ハッシュタグは基本的にキャプション部には少なめ。コメントとして追記しています。コメントとして記載することで、キャプション部をすっきりと見せることができるので、スッキリさせたい場合にはこのような運用方法が有効でしょう。
中央省庁-首相官邸
最後にご紹介するのは首相官邸です。首相官邸もInstagramを運用しています。
基本情報
- フォロワー数 … 23万7,000人
- 投稿頻度 … 週2回
- 平均いいね!数 … 20万前後
総理の動向を伝える首相官邸のInstagramは、普段見えない首相の動きを伝えています。また、ニュースなどで伝えられている情報のオフショットなども掲載。
改元の際は「Instagramライブ」を活用し、原稿発表の瞬間をライブ中継するなど積極的にInstagramを活用していることが話題となりました。最近ではトランプ大統領の訪日の様子を伝えています。
日本の首相の活動をリアルタイムに伝えているため、いいね数はかなり多いですよね。実際にフォローはしていなくとも、閲覧しているユーザーがかなり多いのが特徴です。
ハッシュタグは少なめですが、国賓と会う機会も多いため、リーチしやすい傾向にあるのでしょう。
まとめ
Instagramの運用は観光分野において欠かせないものとなっています。英語のみでの運用、日本語のみでの運用など、運用母体によって差はかなりあります。しかし、英語でのハッシュタグをつけるのであれば、英語でのキャプションも用意したいところ。
今や日本の観光産業に欠かせないインバウンドを呼び込むためには、Instagramから英語化していく必要がありそうです。
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