インフルエンサーマーケティング実施前に知っておきたい注意点6つ

SNSを活用し、商品やサービスをPRする場合、自社のアカウント運用だけよりもインフルエンサーを活用した方が、商品・サービスを広めることができます。これらの手法はインフルエンサーマーケティングとも呼ばれており、多くの企業が積極的に利用しています。

そのため、インフルエンサーのキャスティングなどを行う企業が増えてきており、どの会社に依頼すれば良いのかわからない、という場合もあるようです。企業ごとに強みは異なり、一概にどの会社がよいと言い切れないのが悩むポイントでしょう。

そこで今回の記事では、実際にインフルエンサーマーケティングを実施している企業をどのように選べば良いのか? そして企業にどのように依頼すれば良いのか? などインフルエンサーのキャスティングに関わる注意点やポイントなどをご紹介していきます。

使えるSNSプラットフォームが何かを把握する

SNSロゴ

インフルエンサーマーケティング企業ごとに、得意としているプラットフォームは異なります。SNSと一言で言っても、Instagramやtwitter、Facebook、YouTube、Tik Tokなどさまざまありますよね。企業ごとにどのSNSが得意なのかは異なるので、そこはしっかりと押さえておきたいポイントです。

どのSNSプラットフォームで自社商材を宣伝するかでリーチできるメインターゲット層が変わってくるので、自社商材をPRするにはどのプラットフォームが良いのかはしっかりと考える必要があります。また、自社のPRに最適なSNSが見つかった場合、依頼する企業はそのSNSでのPRは可能なのか? 実績はあるのか? どのくらいのPV数なのか? リーチはどのくらいなのか? などは確認した方が良いでしょう。

ちなみに2019年2月時点で公開されている日本国内のSNS人口は以下の通りです。

  • LINE … 7,800万人
  • twitter … 4,500万人
  • Instagram … 2,900万人
  • Facebook … 2,800万人
  • Tik Tok … 950万人
  • Pinterest … 400万人

さまざまなSNSのなかで、自社商材のPRに最適なSNSを選びましょう。

予算内でできる内容(インフルエンサーの人数、総リーチ数など)を確認する

取引先との電話商談がうまくいったマーケターのフリー画像
インフルエンサーマーケティング企業に依頼する場合、一般的な見積もりはフォロワー単価となっています。具体的には1フォロワーあたり「2円~8円」程度で依頼可能な場合が多いようです。しかし、これはあくまで一般インフルエンサーが写真投稿する場合で、イベント会場に呼びたい、芸能人級のインフルエンサーに依頼したい、動画投稿を依頼したい、ライブ配信を依頼したい、といった場合はさらに費用が変動する場合が多いので注意が必要です。動画じゃなければ商材の魅力がしっかりと伝わらない、という場合は注意しておきましょう。

さて、広告予算はあらかじめ決めている場合が多いですよね。無尽蔵に予算があるのであれば、メジャーな人に依頼するのが良いですが、予算があらかじめ決まっている場合、どのくらいの費用で、どのくらいの効果が得られるものなのでしょうか?

インフルエンサー起用のだいたいの相場は100万円前後だと言われています。100万円前後の費用をかけるのですから、しっかりと効果を出したいところ。インフルエンサーをキャスティングする際のKPIは以下の項目になるでしょう。

  • インプレッション数
  • 検索エンジン(Google、Yahooなど)の検索数変化
  • エンゲージメント(いいね、コメントなどの反応数)
  • フォロワー数の増加率
  • インフルエンサーのキャプションのURLクリック率

これらをあらかじめ企業に確認しておくことが大切です。

このほか、インフルエンサーの人数(複数人が投稿してくれるのか?)、投稿回数などをしっかりと確認し、費用に対して見合ったPRなのかを判断する必要があります。

ブランドや商品のイメージに合うインフルエンサーを起用する

日本最大級の150万件超の投稿、350万超フォロワーの規模を持つ、日本最大級のスナップレイス・メディア会員のインスタグラマー
インフルエンサーもさまざまです。有象無象のインフルエンサーも数多く存在します。

企業側は自社商材とマッチしないインフルエンサーを選んでしまう例も数多くあります。選定を上手にできていないということです。
インフルエンサーマーケティングでは「どのインフルエンサーを起用するか」が最も大切なポイントです。自社ブランドの世界観や商品のジャンルに適したインフルエンサーを起用できなければ、リーチやアクションが多くとも、商品の購買にまでつながりません。自社製品・サービスを少しでも多くの人に見てほしい、拡散してほしいという思いからフォロワー数の多いインフルエンサーに依頼してしまいがちですが、実際に商品・サービスを購入してくれる人に情報を届ける必要があるため、インフルエンサー選びがとても重要なのです。

フォロワー数が多くとも、自社商材と相性の悪いインフルエンサーに依頼してしまえば、せっかくのプロモーションも失敗に終わってしまいます。自社のブランドや商品のイメージにマッチしたインフルエンサーを選ぶようにしましょう。

インフルエンサーを選ぶ基準として、フォロワー数とエンゲージメントがあるかと思います。単純にフォロワー数が多くても意味がありません。大事なのは「いいね」や「コメント」数とフォロワー数の割合です。フォロワー数に対し、いいねやコメントが多いということはそれだけフォロワーと密な関係が築けているということ。フォロワーとの中身の濃さまでも検討する必要があるのです。

インフルエンサーマーケティング会社によっては、インフルエンサーをリストアップし、イメージのすりあわせなども行ってくれるので、PRを成功させるためにも気になることはなんでも聞いていく姿勢が大切です。インフルエンサーのざっくりしたイメージを伝えるよりも、ある程度「こういう人」というイメージをもって打ち合わせに臨むのが大切なポイントだといえるでしょう。

また、インフルエンサーマーケティング会社が求めるインフルエンサーを抱えているかもわかりませんよね。見積もりを依頼する段階でイメージのすりあわせを行いましょう。

インフルエンサーとの関係構築を前提とした依頼をする

相手に巨大いいね!を伝えるのフリー画像

インフルエンサーに依頼する場合、こちら側は「クライアント」となります。しかし、対等なパートナーとして対応し、信頼関係を構築できるようなコミュニケーションをとることを心がけましょう。自社のことを、商品・サービスのことをインフルエンサーに好いてもらえれば、PRの内容もより充実したものとなるでしょう。

インフルエンサーはこだわりをもってアカウントを運用しています。そのこだわりに自社製品・サービスを載せることになるので、互いの世界観を壊さない投稿が求められます。しかし、依頼する企業としてはしっかりとPRしてもらわなければ困りますよね。だからこそ、しっかりとコミュニケーションをとり、互いに納得のいく広告記事(投稿)を行ってもらいましょう。

このあたりの戦略・戦術はインフルエンサーマーケティングにおいて重要なポイントです。一方的に内容を伝え、「これを投稿してください」よりも、互いに話し合い、よりよいPRを行うことが大切。自分のフォロワーのことをインフルエンサーが一番よくわかっています。互いの視点で商品をPRすることで、新たなPR戦略が見えることもあるでしょう。
インフルエンサーとはしっかりとコミュニケーションをとって、有効なPRを行いましょう。

投稿内容は詳細に決める

スマホビューをチェックしながらワイヤーフレームを書くデザイナーのフリー画像
当たり前のことですが、投稿内容は詳細に詰めておきましょう。投稿後に、イメージと違った、これでは伝わらない、というケースは往々にしてあるものです。事前にしっかりと決めておくことが重要です。

投稿の詳細をインフルエンサー任せにすると、インフルエンサーの考えのみでの発信となってしまいます。
もちろん、企業からインフルエンサーに内容を強いすぎると、今度は広告色が強くなりすぎてユーザーは嫌悪感を示してしまいます。そのため、インフルエンサーをきちんと打ち合わせをし、あくまでインフルエンサーが感じたことである、という世界観を守ることは重要です。

以下の内容をチェックしましょう。

  • 投稿内容(写真なのか、動画なのか、ライブ配信なのか)
  • 投稿日・投稿時間・投稿回数
  • 投稿写真の点数
  • 絶対に入れなければならない画像
  • 撮影場所(自宅・屋外・イベント会場など)
  • 撮影内容(商品単体、バストアップ、全身など)
  • キャプションのテキスト(使ってみたらこんなところが良かったという商品アピール、ブランド名の記載など)
  • ハッシュタグ(特定のハッシュタグがある場合はそれを。キャンペーンなどの場合は専用のハッシュタグを用意しましょう)
  • メンション

このほか、事前チェックが可能かどうかも重要なポイントです。
事前にチェックできることで、ハッシュタグに間違いはないか、投稿内容が適切かなどを確認することができます。また、化粧品やサプリメントの場合、薬事法に引っかかり表記がされていないかも重要なポイントですよね。

効果についてユーザーの誤解を招く表現がないか、ステマ(ステルスマーケティング)になっていないか、炎上する恐れはないかなど細かく見るとよいでしょう。
これらがあると、インフルエンサーにとって企業にとってもよくありません。これらについては特に気をつけてチェックしたいところです。

このほか、写真や動画のチェックも行いたいところ。ブランドロゴがきちんと写っているのかなどのチェックも重要です。光で反射してしまい、肝心のロゴが見えないなんてこともあり得ますからね。
また、インフルエンサーはインカメラで撮影する場合が多く、インカメラで撮影すると写真が反転してしまいます。写真が反転していないかどうかのチェックも行いましょう。
また、写真や動画がきちんとPRにつながっているかはもちろん、チェックしておきましょう。

これらについてはあらかじめきちんと打ち合わせを行い決定しておくと良いでしょう。依頼するインフルエンサーマーケティング会社がしっかりとした会社であれば、広告主の意図がきちんと届きやすくなります。

投稿内容を事前にしっかりと詰めていないと、後々トラブルになります。投稿内容はしっかりとすりあわせを行いましょう。

投稿完了までのスケジュール感がどのくらいか確認する

依頼するインフルエンサーが複数いる場合は、それぞれの投稿を管理することも重要。
投稿日やそれまでに自社で行う内容などを共有してもらえるかをインフルエンサーマーケティング会社に確認しましょう。そのほか、投稿完了の連絡がきちんとくるかも確認しましょう。

たとえば商品をPRする場合、いつまでに商品が届けば良いのか、それから下書きがいつ送られてくるのか、いつまでにチェックバックすれば良いのか、いつ投稿されるのかなど細かなスケジュールは詰める必要があります。
これらに対してあらかじめきちんと対応してくれる企業は信用できる企業だともいえますよね。
体制がきちんと整っている企業を探すのもインフルエンサーマーケティング会社を選ぶ基準になり得るでしょう。

このほか投稿完了後のレポートも必須ですよね。
効果を示すレポートはいつもらえるのか? 実施したPRの効果分析と次回実施時のアドバイスをもらえるのかも確認しましょう。
レポートをもらわなければ、Instagram上でどのくらいの効果が得られたのかがはっきりとわかりません。しっかりとしたレポートを提出してくれる企業を選びましょう。
また、インフルエンサーマーケティングの専門家として、次回に同様のPRを行う際のアドバイスももらえるのかもチェック。
対応がしっかりとしていれば、次回施策もまた利用しようと思いますよね。

まとめ

インフルエンサーマーケティングを実施する際は、どこに依頼するかも重要ですが、依頼後になにをしなければならないのか、何をするのかも重要です。すべて1から教えてくれるインフルエンサーマーケティング会社もありますが、企業の広報担当してもあらかじめ知識はある程度入れておきたいところ。
損をしない、失敗をしないマーケティングを行うために、インフルエンサーマーケティングについて最低限の知識は入れておくとよいでしょう。

スケジュール通りにきちんと進行するのか? 連絡はマメにあるのか? レポートはしっかりとしたものなのか? など不安を解消してくれるようなマーケティング会社を見つけましょう。


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