ビジネスインフルエンサー活用事例10選

Instagram、YouTube、twitter、Facebook、Tik TokなどSNSプラットフォームの人気者、「インフルエンサー」を起用したマーケティングを各社取り入れ始めています。しかし、インフルエンサーマーケティングはSNSの性質的に、基本的にBtoC(B2C)となり、一般コンシューマー向けの施策として行われています。BtoB(B2B)のビジネス向けの施策としては、なかなか難しいと考えられているのです。

しかし、世界の企業に目を向けてみると、BtoB(B2B)の施策であっても、インフルエンサーマーケティングを実施し、成功している事例が多数存在します。

今回の記事ではインフルエンサーマーケティングを積極的に行っている、世界のブランドや企業の成功事例とともに、BtoB(B2B)マーケティングとしてインフルエンサーをどのように活用していけば良いのか? をご紹介いたします。

1.[SAP]

BtoB(B2B)で代表的な事例はSAPです。SAPはBtoB(B2B)ビジネスがインフルエンサーマーケティングに向いている、ということを発見した企業。SAPはアプリケーションやプラットフォームの組み合わせによる企業向けソフトウェアを提供している会社です。サービスや製品の中心となるのは、財務や人事に重きを置いたアプリケーションです。こうしたサービスはインフルエンサーマーケティングにあまり向かない、という印象がありますよね。

しかし、SAPは学者や著名な作家などと連携することで、SAP製品を評価するコンテンツを作成。毎年開催される会議ではライブストリーミング配信を行っています。BtoB(B2B)インフルエンサーマーケティングを積極的に取り組むことで、大きな利益をあげているのです。

自社で講演会を実施する際は、インフルエンサーもゲストとして登壇。業界で実績のあるインフルエンサーが登壇することで、講演会に参加した多くの企業にビジネスのヒントを与えることにも成功。ビデオライブを活用することで、世界中のユーザーが専門家であるインフルエンサーと直接対話する機会を創出するなど、かなり上手にインフルエンサーを活用しています。

SAPは、「多くの消費者はレビューや体験談に依存しているので、この分野こそ、インフルエンサーが消費者に大きな影響を与える領域です」と話します。

▼SAP

SAP
【SAP】公式サイトより

2.[Cisco]

Ciscoは世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社。自社製品に詳しい専門性の高いインフルエンサーを募集し、コミュニティを作ったことで成功したのがCisco(シスコ)です。専門的なインフルエンサーを多く集め、コミュニティ内で製品・サービスや業界についてなどの議論を活性化させ、自社ビジネスに取り入れています。

コミュニティに参加するインフルエンサーもタダで参加させてはうまみがありません。そこでCiscoは参加するインフルエンサーたちにインセンティブを用意しました。それが以下です。

  • 特別イベントへの招待
  • 特定のテクノロジグループおよびエグゼクティブへの特別なアクセス
  • チャンピオン別トレーニングへのアクセス
  • さまざまなトピックに関してシスコにフィードバックを提供するための招待状
  • シスコチャンピオンズのプライベートオンラインコミュニティおよびWebExチームスペースへのアクセス
  • 新製品ののぞき見
  • シスコチャンピオンズラジオへの参加(シスコチャンピオンズがシスコのエキスパートに厳しい質問をするためのポッドキャスト)
  • メンバーシップ年の間に電子メールの署名、Webサイト、およびソーシャルネットワークで使用できるデジタルシスコチャンピオンバッジの付与。

参考:Cisco Champions 2019 Program|Cisco Community

コミュニティに参加しているインフルエンサーは、ビデオシリーズなどを作成し、Ciscoのpodcastなどでも紹介を続けました。その結果、55,000件以上のtweet、44,000件以上のヒット、さらに8,000件にも及ぶSNSでの反応を得るブログを生み出すことに成功。これはとても大きな効果ですよね。影響力のあるインフルエンサーが発信したからこそ、なしえたことだといえるでしょう。

▼Cisco

CISCO
【CISCO】公式サイトより

3.[Dell]

コンテンツ中心型のインフルエンサーマーケティングを展開しているのがDELLです。インフルエンサーのコンテンツを集めて整理したり、インフルエンサーとともにコンテンツを共同制作しています。BtoB(B2B)分野においては、ゲストとしてブログに記事を投稿してもらったり、インフルエンサーのWebサイトにスペシャルコンテンツとして掲載してもらうなど、コンテンツを中心としたマーケティングを展開しているのです。

なかでもDELLはPodcastで Walter Isaacson氏とコラボレーションを行いました。

DELLのPerspectivesコンテンツハブでは、前のCNNのCEO、Walter Isaacson氏のストーリーを紹介する「Trailblazers(先駆者)」という名前のポッドキャストを配信。Walter Isaacson氏は作家、ジャーナリスト、歴史の教授として知られており、最近では「スティーブジョブズ」の伝記で名を広めた人物でもあります。

このPodcastはWalter Isaacson氏を紹介しているようで、DELLをさりげなく売り込んでいるのです。Walter Isaacson氏はDELLがこのシリーズのスポンサーだとはっきりと明かしており、ユーザーにDELLのサイトにアクセスを促すよう、「CTA」が設定されています。

多くの人が興味を持つ、強烈なコンテンツを作成する、というのもBtoB(B2B)における、インフルエンサーマーケティングの一手法といえるでしょう。

▼DELL

DELL
【DELL】公式サイトより

4.[IBM]

自社製品を活用し、インフルエンサーの課題を解決したことを成功事例としてプロモーションを行っているのがIBMです。誰もが知るインフルエンサーが抱えている悩みを自社の製品・サービスで解決した、とアピールするのはとても大きなポイントになりますよね。

インフルエンサーのサクセスストーリーや実際の体験を、インフルエンサーのコンテンツに投稿してもらいます。投稿してもらうことで、インフルエンサーのフォロワーに自社製品の良さを伝えてもらう、という手法です。

IBMはAI(人工知能)プラットフォーム「Watson」をファッションデザイナーGaurav Gupta氏に提供しました。Watsonを活用してもらうことで、人工知能を取り入れた新たなドレスを作成したのです。このドレスはLEDが仕込まれており、着用する人の個性をAIが判断し、最適な色を表示するというもの。

デザイナーの創作性の課題をAIとファッションを融合させることで解決。この事例は大きな話題を呼び、Gaurav Gupta氏の名前と併せてIBMの認知拡大に貢献しました。

▼IBM

IBM
【IBM】公式サイトより

5.[American Express]

クレジットカードの国際ブランド「AmericanExpress(アメリカンエキスプレス、AMEX、アメックス)」はInstagramを活用し、「#AmexAmbassadors」のハッシュタグを使って、クレジットカードの高額決済が多い富裕層にメッセージを伝えるため、BtoB(B2B)インフルエンサーを活用しています。

インフルエンサーマーケティングを行うことで、良い特典が受けられることをアピール。上級会員である「プラチナ会員」になることで得られる生活の豊かさを「非プラチナ会員」に伝えているということ。伝えるために活用したのがInstagramで、プラチナ会員のセレブリティやインフルエンサーとタッグを組んで、プラチナ特典で得た贅沢な生活だったり、旅行の様子などをシェアしてもらっているのです。

同じセレブリティに向かって情報発信を行うことで、より情報が届きやすくなりますよね。ターゲットに合わせたインフルエンサーを起用することで、BtoB(B2B)であってもインフルエンサーマーケティングは有効な手法だといえます。

▼アメリカンエキスプレス

American Express
【American Express】公式サイトより

6.[Video Fruit]

自社媒体にインフルエンサーにコンテンツを寄稿してもらう、という手法も有効です。

特定のテーマについてのコンテンツ制作をインフルエンサーに依頼し、自分自身の知見をコンテンツとして提供してもらっているのがVideoFruitです。

WEB集客サービスを展開しているVideoFruitの創立者Bryan Harris氏がSEOテストを目的にゲストブログに投稿を行ったところ、平均訪問数の4倍もの人からアクセスがあったそう。驚くのは73%が新規ユーザーで、購読コンバージョンも12%と大きな成果が出ました。

専門性の高いインフルエンサーの投稿はBtoB(B2B)ビジネスを展開している人の注目を集められる、ということがわかりますよね。

▼VideoFruit

VideoFruit
【VideoFruit】公式サイトより

7.[G.E.]

Instagramなどを活用し、「#GEInstaWalk」キャンペーンを実施。その際、BtoB(B2B)インフルエンサーに協力を依頼し、普段は立ち入ることのできないG.E.の内部アクセスを共有しました。その結果、ソーシャルメディアを通じて、350万以上の反響を得られたのです。

2013年に始まったこのキャンペーンの結果、新たなフォロワーを3,000人以上獲得。さらに20万ものエンゲージメントが生まれ、毎年成長を続けています。

▼G.E.

G.E.
【G.E.】公式サイトより

8.[Panasonic]

Panasonicもインフルエンサーマーケティングを実施。SupplyChainQueen氏は、RFIDという個別商品を管理するタグの紹介を行いました。ただ紹介を行うだけでなく、製造現場はもちろん、実際にお客さんがクレジットカードをスキャンするPOSシステムまで、一貫して行っていると言うことをアピールしました。

また、海外には電池のインフルエンサーも存在します。エコ・グリーンエネルギー分野で書籍も出版しているSeth氏は車載用リチウムイオン電池について紹介。Seth氏のtwitterフォロワー数は6万人で、発信力抜群。動画でリチウムイオン電池の魅力を発信したところ、再生回数47,000回以上と大人気でした。

▼Panasonic

Panasonic
【Panasonic】公式サイトより

9.[Landis + Gyr]

必ずしも外部のインフルエンサーを活用しなくても良いのです。

自社製品やサービスのファンである従業員を見つけ出して、情報を発信してもらう「従業員アドボカシー」もBtoB(B2B)インフルエンサーマーケティングのひとつ。エネルギーソリューションを提供する「Landis+Gyr」は、従業員に情報発信を行ってもらう「パイロットプログラム」を作成。社内でSNSを活用している従業員に協力を仰ぎ、自社ブランドの精神や価値観、顧客への想いを発信してもらいました。

その結果、1,500以上のエンゲージメント、1,800以上のシェアとなり、10,800ドル以上の価値があるメディアを生み出したといわれています。これは大きな成果で、「もっとも革新的なSNS活用事例」としてCorporate Social Media Awards 2016を受賞しました。

▼Landis+Gyr

Landis+Gyr
【Landis+Gyr】公式サイトより

10.[Huawei]

スマートフォン、通信技術などを販売するHuawei(ファーウェイ)は、インフルエンサーマーケティングプログラムを立ち上げました。目的はHuaweiの知名度を上げること。このインフルエンサーマーケティングプログラムは、KOL(Key Opinion Leaders)プログラムと名付けられ、2016年のHuawei Connectカンファレンスで生み出したソーシャルメディア上での直接的な成果はtwitter258ポスト、Instagram42ポスト、Facebook51ポストなど輝かしいもので、ファーウェイの認知拡大に大きく貢献しました。

▼Huawei

Huawei
【Huawei】公式サイトより

まとめ

インフルエンサーマーケティングはBtoB(B2B)分野では苦手だと考えられていますが、専門的なインフルエンサーを活用することで爆発的なヒットを生むことも可能です。BtoB(B2B)でインフルエンサーを活用する場合は、専門的なインフルエンサーを活用しましょう。


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