飲食店の集客も最近ではInstagramを活用していますよね。飲食店集客のInstagramアカウントで大成功しているものもあれば、毎日更新しているのにアクセスが少ない、効果がない、というアカウントもあります。実査に成功した事例はどのようなものがあるのでしょうか? どのように顧客を獲得しているのでしょうか?
インフルエンサーを活用してマーケティングを行っているInstagramは多数あります。しかし、インフルエンサーを起用したからといって必ず集客に結びついているわけではありません。
そこで今回はインフルエンサーを起用して集客に結びつけた事例をご紹介いたします。
【国内の飲食店事例】
はじめに国内の飲食店でインフルエンサーを起用し、集客に成功した事例をご紹介していきます。ここでは7つの事例をご紹介します。
1.[パンケーキ]FLIPPER’S
「奇跡のパンケーキ」として人気のスフレパンケーキ専門店FLIPPER’Sは人気インフルエンサーの「ゆうこす」さんとコラボしたイベントの企画をはじめ、芸人の夢屋まさるさんのムービーをIGTVで配信しています。
以前若者の間で流行が継続しているパンケーキだけあって、起用するインフルエンサーも若者から人気の方たち。ゆうこすさんはYouTubeチャンネルも大人気ですよね。夢屋まさるさんは、テレビで披露したネタが受け、Tik Tokなどでも大人気です。
人気のインフルエンサーを起用することで、多くの人にInstagramアカウントを見てもらうきっかけを作ることができました。
▼FLIPPER’S
2.[カフェ]スターバックス
スターバックスコーヒーは、ホリデーシーズンに合わせて、「Red Cup Campaign」を実施。ホリデーシーズン限定で、通常の白いスターバックスのテイクアウト用カップを赤いデザインにして販売したもの。「Red Cup Campaign」は顧客が赤いカップに白いペンでデザインを描き、インスタグラムやツイッターに投稿してもらうというキャンペーンです。
YouTuberやインスタグラマーなど、数名のイラストレーターを選び出し、それぞれに赤いホリデーカップに白いペンでデザインを描いてもらいました。さらに、それぞれのインフルエンサーに、インスタグラムでそのカップの写真を投稿してもらったのです。
それぞれがたった1回の投稿でしたが、50万人にメッセージは届き、10万件もの反応があったと言います。影響力のある人に人気の店、話題性がかみ合うととてつもない波及効果がある、というのがわかる事例ですよね。
▼STARBUCKS
3.[レストラン]ホテルニューオータニ「VIEW & DINING THE SKY」
ホテルニューオータニでは4回目のコラボレーション企画を実施。「食べあるキング」メンバーが、ホテル内のブッフェレストラン「VIEW & DINING THE SKY」とのコラボレーション、「冬の肉オータニ!」とし、オリジナル肉メニューをプロデュースしました。
たべあるキングとは食ブロガーなど、食のインフルエンサー集団。メンバーはスイーツ番長(専門:スイーツ)、あまいけいき(専門:スイーツ)、石神秀幸(専門:ラーメン)、 本谷亜紀(専門:ラーメン)、はんつ遠藤(専門:B 級グルメ)、フォーリンデブ★はっしー(専門:ごはん)、 里井真由美(専門:和食)、西村愛(専門:郷土料理)、うどんが主食(専門:うどん)、白木あきこ(中華)、 金成姫(専門:フレンチ)、永崎ひまる(専門:フレンチ)、kyah(専門:イタリアン)、Jaffa(専門:ナポリピッツァ)、 YAKINIQUEST gypsy(専門:焼肉)、DJ TARO(専門:焼肉)、はぴい(専門:カレー)、 イートナポ(専門:ナポリタン)、ジンジャー(専門:しょうが焼き)、イノウエシンゴ(専門:ハンバーガー)、 小谷あゆみ(専門:野菜)、瀬川あずさ(専門:ワイン)、あおい有紀(専門:日本酒)、遠近由美子(専門:Tea)、 M 三郎(専門:ランチ)、村上萌(専門:朝食)、はあちゅう(専門:デートグルメ)と、食に関するブログ、Instagram、YouTubeチャンネルなどを運営している人が参加。
今回のホテルニューオータニの企画にはフォーリンデブはっしー、もえのあずき、あおい有紀、はぴい、あまいけいきが参加しました。
4.[イタリアン]THE THEATRE TABLE
渋谷ヒカリエ11階の大型カジュアルイタリアンダイニング「シアターテーブル」もインフルエンサーたちとコラボレーションしました。同店は昔からあるダイニングのような懐かしさがあり、天井が高い開放的な空間が人気。
こちらも「食べあるキング」メンバー(フォーリンデブはっしー、塩崎省吾、田中里奈、へんてこ八坂、あおい有紀)が、「THE THEATRE TABLE」(渋谷ヒカリエ11階)で、オリジナルメニューをプロデュースしました。
オリジナルメニューを告知する投稿には3,300件以上のいいね!が集まり、多くのコメントがついています。店だけで告知を行ってもここまでアクションを喚起できないでしょう。複数人のインフルエンサーが一斉に告知を行ったことで、より知ってもらえますよね。
5.[ラーメン]ふるめん
「食べあるキング」ラーメン担当の本谷亜紀が、食材探求企画でたべあるキングの仲間たちと、熊本にある醤油メーカー・フンドーダイ五葉へ赴き、六本木のラーメン店「ふるめん」とのコラボレーション企画を実施。このなかでラーメンの監修も行いました。
インフルエンサーの得意分野とコラボレーションする事例は雑貨やファッションでは多いですが、食でも十分可能。さまざまなものを食べてきているグルメインフルエンサーとコラボすると、集客効果が期待できるでしょう。
▼本谷亜紀さんInstagram
6.[イベント]ビューティーンカフェ
原宿に「色」をテーマにしたビューティーンカフェが期間限定でオープンしていました。色とりどりの髪色のインフルエンサーたちがカフェ店員となって接客。InstagramやYouTubeでしか見られなかった人に会えるとあって、多くの人が訪れました。
このポップアップストアはヘアカラー剤のBeauteenが企画したもの。Beauteenの12色のカラーにちなんだストアです。
参加したインフルエンサーは瀬戸あゆみさん(28.3万フォロワー)菅沼ゆりさん(16.6万フォロワー)など。エプロン姿のインフルエンサーたちと一緒に写真撮影も可能。提供されたメニューは12色のヘアカラーをイメージし、トップパティシエと作ったカラフルなスイーツ・ドリンク。目の前でトッピングを行うことで、染める感覚が味わえるといいます。
店内はInstagramが好きな女性をターゲットにしており、インスタ映えするスポット満載。ただインフルエンサーに告知してもらうだけでなく、訪れた人にも告知してもらえる仕掛けを用意していました。
▼Beauteen CAFE
7.[イベント]インフルエンサーカフェ
『インフルエンサーカフェ』は、トレンドに敏感でカフェが好きなインスタグラマーを起用して、彼女らが当日限定で販売するオリジナルメニューの考案のほか、フォトブースのデザイン、カフェ店舗内装プロデュース、1日店長としての接客などすべてを行うプロジェクト。こちらは常設店ではなく、1日限定のストアとして2017年11月26日にオープン。
トレンドに敏感な20代女性から人気を誇るインスタグラマーである西内みなみさん、五十嵐茉優さん、金澤絵美利さんの3名を起用。彼女らがデザインした店内やメニューなどを求めて、多くの人が訪れました。イベントを実施したことで、カフェ来店数が通常の2倍に増加。新たな潜在顧客へのアピールもできました。
【海外の飲食店事例】
続いて海外ではどのようなインフルエンサーマーケティングを行っているのかを見ていきましょう。
1.[ファストフード]ピザハット
日本でも人気のピザチェーン「Pizza Hut(ピザハット)」はアメリカ・テキサスが本社。そんなピザハットは内部の様子をオープンにして、人間味あるイメージを広めることと、3種のチーズをトッピングした新商品を宣伝することを目的にインフルエンサーマーケティングを実施。
ブロガーたちを集めてピザハットツアーを実施しました。このツアーは新商品の試食も含まれており、パーティ、オープンスタイルのバーなどで新製品を振る舞いました。
イベント終了後、ブロガーたちは一斉にイベントの様子を投稿。基本的に内容はブロガーに任されており、ポジティブな意見が大半だったと言います。
2.[ファストフード]サブウェイ
音楽フェスでブランド認知を高めたのがSUBWAY(サブウェイ)です。2017年の夏、いくつかの音楽フェスへ参加することとそのスポンサーシップ宣伝することを目的に、8人のインフルエンサーとタイアップ。22のスポンサードポストを作成しました。
タイアップしたインフルエンサーはJennifer Levinson (7万3000フォロワー)、Ben Carlin(4万4000フォロワー)、Jonathan Carlin(5万フォロワー)、Brock Williams & Chris Lin(11万9000フォロワー)※数字は当時。いずれも10万フォロワー前後のミレニアル世代のインフルエンサーたちでした。
キャンペーンを実施したところ、サブウェイは4万9,000件のいいね!、649件のコメント、平均7.6%のエンゲージメント率を生み出すことに成功。ミレニアル世代を的確に捉えたキャンペーンとなりました。
3.[ファストフード]Wendy’s
アメリカ・オハイオ州に本社を置くハンバーガーなどのファストフードチェーンWendy’sもインフルエンサーを起用したキャンペーンを展開しました。
アイスクリームをコーンで提供することに変更したWendy’sは、“sweet made sweeter(スイーツが甘い記憶を連れてくる)”キャンペーンを展開。ママブロガー、ファッションブロガーとタイアップして、実際にWendy’sの店舗でアイスクリームを注文して、スイーツの思い出を思い起こしながらアイスクリームを食べる自分の写真とともにアップするというものでした。また、ブロガー自身の写真のほかに、アイスクリームをおいしそうに頬張る子どもの写真も使用OKでした。
Wendy’sのキャンペーンで特徴的なのは、商品のPRだけでなく、インフルエンサー自身に過去の体験を語らせたこと。このキャンペーンを行ったことで、フォロワーとインフルエンサーとの距離をグッと縮める効果がありました。実際にキャンペーン後は、ユーザーのWendy’sに対する視線は変わったといいます。
まとめ
日本国内、海外におけるインフルエンサーマーケティングの事例をご紹介いたしました。日本はインフルエンサーを客寄せに使用している、という印象ですがアメリカはより深いところでインフルエンサーマーケティングを活用している印象ですね。
特にWendy’sの事例はインフルエンサー自身にとっても、Wendy’sにとってもメリットのあるものです。こうした企画を考えられればインフルエンサーマーケティングは、成功に近づくでしょう。
いずれにしてもキャンペーンを実施する際は、しっかりとした告知は欠かせません。インフルエンサーとしっかりと打ち合わせ、どのタイミングでどのようなポストを行うのか。あらかじめ決めておいた方が良いでしょう。
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