好きな画像を検索して保存・シェアできる「Pinterst（ピンタレスト）」は、企業のマーケティングやブランディング活動に有効なプラットフォームとして、近年注目を集めています。
しかし、ピンタレストの運用に興味はあっても、どのようなサービスかよくわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業での運用を検討している方に向けて、ピンタレストの概要や活用するメリット・運用のポイント・活用事例などを紹介します。
Pinterest（ピンタレスト）とは
ピンタレストとは、Webサイト上にアップされている画像をブックマークに保存できるサービスです。ピンタレストでは、画像を収集する行為を「ピン」と言います。ピンは「ボード」と呼ばれるフォルダーに分類して保存が可能なほか、他のユーザーとシェアすることも可能です。
趣味などに関連するアイディアの収集を目的として利用されており、国内ではそれほど知名度は高くないものの、女性を中心にユーザーは増加傾向にあります。企業においても、「HONDA」「サンリオ」など、業種を問わず参入者が増えており、自社商品の認知拡大やブランディングなどの目的で活用されています。
企業がPinterest（ピンタレスト）を活用するメリット
企業がピンタレストを活用する際のメリットとしては、次の4つが挙げられます。
1.企業のブランドイメージを共有することが出来る
ピンタレストの運用により、画像を活用して視覚的にユーザーへ自社のブランドイメージをユーザーと共有できます。
文章や言葉では伝わりづらい、表現が難しいブランドイメージでも、ユーザーに誤解を与えることなく、統一したイメージを持ってもらえるでしょう。
2.潜在顧客へリーチが出来る
潜在顧客へのリーチが可能なこともメリットの1つです。
ピンタレストは、人間関係でつながるSNSとは異なり、興味関心のあることへの情報やアイディアを求めてユーザーが訪れます。そのため、すぐに自社の商品購入を考えていないユーザーに対しても、特定のジャンルで魅力的なピンやボードを作成することでリーチしやすくなります。
3.企業のwebサイトへの導線づくりにつながる
ピンタレストに掲載するピンは、Webサイトへのリンクを設置できます。ピンから自社サイトへの流入を獲得できるため、SEO以外の流入経路として有効です。
また、ピンタレストには保存したピンと似た画像を表示するおすすめ機能があります。自社のアカウントへ直接アクセスしたユーザー以外にも認知を拡大でき、Webサイトの導線をつくれます。
4.国内では活用する企業が少ないため
ピンタレストは、国内ではまだ認知率や普及率が高くありません。しかし、参入する競合他社も少ないため、早期に参入することで、先行者優位を獲得できるメリットがあります。ピンタレストの運用は、他社との差別化をはかる施策の1つとして有効です。
インスタグラムとピンタレストの違い
インスタグラムとピンタレストは、「好きな画像を集めて保存できる」という点において、近い特徴を持つプラットフォームですが、まったく異なるサービスです。
違いとしては、次の点が挙げられます。
1.ピンタレストはweb上の画像を収集
ピンタレストは、Web上に掲載されている画像を収集できるサービスです。一方で、インスタグラムは、Web上の画像を収集する機能はなく、投稿された画像をお気に入りやブックマークなどで保存が可能になります。
2.ピンタレストはサイト流入効果もあり
ピンタレストは、ピンに自社のURLを登録することで、個々の画像からWebサイトへの流入を促進できます。
しかし、インスタグラムは投稿に外部リンクを設置できません。投稿からサイトへの流入効果を得るには工夫が必要です。
3.ピンタレストは「未来」のための情報収集目的
インスタグラムは「過去に起こった出来事」をアップするという使い方になりますが、ピンタレストは「未来のための情報収集」が目的です。
たとえば、「観光地の画像をチェックして、旅行計画を立てる」「保存した料理の画像を閲覧しながら、今日の夕飯メニューを考える」などの使い方が可能です。ただ画像をブックマークして終わりではなく、「未来の行動につながる」情報収集ができます。
4.ピンタレストは拡散効果があり
インスタグラムには投稿をシェアする機能はありませんが、ピンタレストは「リピン」と呼ばれる投稿の拡散機能があります。そのため、ピンタレストを運用することで、自社の認知率拡大を図れます。
Pinterest（ピンタレスト）のビジネスアカウント開設について
次に、ピンタレストのビジネスアカウントの開設について説明します。
個人アカウントとビジネスアカウントの違い
ピンタレストには、個人アカウントとビジネスアカウントがあります。両者の違いは次のとおりです。
- 個人アカウント：興味関心に応じた情報収集が目的。
ピンの保存やボードの作成、リピン、Webサイト認証などの機能が利用可能 - ビジネスアカウント：Webサイトへの流入が主な目的。
個人アカウントで使用できる機能に加え、「Pinterestアナリティクス」などの利用が可能
Webサイトへの流入を増やしたい場合には、効果の測定や分析などを行えるビジネスアカウントの運用が適しています。
ビジネスアカウントの開設手順
次に、パソコンのブラウザを経由して、ビジネスアカウントを開設する手順を紹介します。
1.ピンタレストのトップページで無料登録をクリック
はじめに、次の手順で無料登録を行います。
1.Pintarestトップページを開き、右上にある「無料登録」をクリック
2.画面下部にある「無料のビジネスアカウントを作成する」をクリック
3.メールアドレス・パスワード・年齢を入力し、「アカウントを作成する」をクリック
4.入力したメールアドレス宛にメールが届く
5.メールを開き、アカウントを認証を行ったら登録完了です。
2.アカウント設定を行う
次に、アカウント設定を行います。
【プロフィールを作成する】
1.基本情報として、「プロフィール名」 「WebサイトURL」「国/地域」「言語」を入力
2プロフィール画像を設定
3すべて設定したら、右下の「次へ」をクリック
【ビジネスの紹介】
1.「ビジネスで主に扱っているものをお答えください。」の下にあるプルダウンから該当するものを選択
2.「目的は何ですか？」の下に表示されている選択肢から、利用目的に合った項目をチェック
3.右下の「次へ」をクリック
【ビジネスの紹介】
1.自社のビジネスに合ったものをラジオボタンから選択
2.右下の「次へ」をクリック
【Pinterstへの広告の掲載を検討していますか？】
1.「広告掲載を検討している」「広告を掲載予定はない」「まだ分からない」のいずれかに回答
2.右下の「次へ」をクリック
ここまでの操作で、ビジネスアカウントの開設は完了です。
3.プロフィール設定を行う
次に、アカウントに掲載するプロフィール設定を行います。
1.「何から始めますか？」の下「ブランドを紹介する」をクリック
2.プロフィール編集画面が表示される
3.次の項目を入力
- 写真
- 名前
- 概要
- ウェブサイトのURL
- ユーザー名
- メールアドレス（公開）
- 国番号・電話番号
- 住所
- 市区町村
- 州／都道府県／地域
- 郵便番号
- 国
4.画面右上にあるプロフィール画像のマークをクリック
5.アカウント画面に遷移したら、カバー画像を設定
※カバー画像は、推奨されている「800 × 450px以上、アスペクト比16:9」のものを用意します。
4.WEBサイトの認証を行う
次に、Webサイトの認証を行います。必須の作業ではありませんが、Webサイト認証を行うと、プロフィールにWebサイトのURLを表示できるため、設定しておくとよいでしょう。
【Webサイト認証の設定手順】
1.画面右上の下向きの矢印からプルダウンメニューの「設定」をクリック
2.左側に表示されるメニューから「認証済みのアカウント」をクリック
3.「ウェブサイト」の横「認証」をクリック
4.下記の3つから認証方法を選択
HTMLタグを追加する
HTMLファイルをアップロードする
TXTレコードを追加する
各認証方法の詳細は、ピンタレストのヘルプを参考にしてください。
参考：サイトのドメイン所有権を認証する | ビジネス向け Pinterest ヘルプ
企業がPinterest（ピンタレスト）を始める時のポイント
企業がピンタレストの運用を始めるときには、どのようなことに注意すればよいのかポイントを紹介します。
1.運用目的を決める
運用を始める前に、目的を明確にしておきましょう。
Pintarestの運用には多くのメリットがありますが、達成したい目的がはっきりしないままで運用しても効果を最大化できません。「認知度の拡大」「売上アップ」など、どのような目的を達成したいのか、まずは運用目的を明確にしておくことが大切です。
2.運用テーマを設定する
目的が決まったら、次に運用テーマを設定します。
ピンタレストのように、ビジュアルが重要となるプラットフォームでは、投稿する画像に視覚的な統一感を持たせることが大切です。
そのため、「誰に向けて発信するのか」「どのような情報やメッセージを届けるのか」を決めましょう。そして、ユーザーにテーマを適切に伝えるにはどのような機能を活用する必要があるかについても、あわせて確認しておく必要があります。
3.KPIを設定する
ピンタレスト運用のKPIを設定します。
KPIとは「Key Performance Indicator（重要業績評価指標）」の略で、最終的に達成したい目標までに必要なプロセスを定量評価する指標です。
たとえば、「ピンの保存数」「Webサイトへの流入数」などが注目すべき指標として挙げられます。
4.ピンタレストの機能を知る
ピンタレストの運用効果を最大化するには、利用できる機能を知ることも大切です。自社の商品を効果的にアピールするために、次のような機能があることを理解しておきましょう。
リーディングピン
ピンに記事の見出しや説明などを表示させられる機能です。Webサイトへの流入をしたいときに活用できます。
プロダクトピン
ピンにリアルタイムの商品価格や在庫状況などを表示できる機能です。Web上から自社の商品を販売している場合に活用するとよいでしょう。
レシピピン
ピンに料理名や材料・分量・調理時間などを表示できる機能です。料理のレシピを紹介するサイトを運営している場合に活用できます。
企業Pinterest（ピンタレスト）の活用事例
ここからは、企業の活用事例を4つ紹介します。自社のアカウント運用を行う際には、他社の成功事例を参考にしてみるとよいでしょう。
H.I.S. Japan
株式会社エイチ・アイ・エスの公式アカウントページには、「【国内】京都への旅」「Canada」など国や場所をテーマにしたものや、「purple」「blue」といった世界の美しい場所を色分けで紹介するものなど、80以上のボードが並んでいます。旅行の情報収集に役立つだけでなく、見ているだけで旅行意欲をかき立てる魅力的なページになっています。
カメラのキタムラ
カメラのキタムラの公式アカウントでは、「カメラ新製品」や、写真を撮るテクニックを紹介した「フォトレッスン」など、カメラ好きなユーザーに興味関心度の高いボードが多数掲載されています。また、「カメラ新製品」のボードの中には、さらにメーカーごとにボードを細分化して機種を紹介しており、充実した内容となっています。
Sony Music
株式会社ソニーミュージックエンタテイメントのアカウントでは、海外アーティストの写真やYouTubeのミュージックビデオ、音楽業界の記事などをシェアしています。100を超えるボードでさまざまな情報が整理され、1.9万人のフォロワーから支持されているアカウントです。
淡路市役所
淡路市役所のアカウントでは、寺社や自然といった観光名所や景勝地の写真、グルメやレストランなど、淡路市の見どころを伝えるピンが多数並べられています。プロフィールやボード名は英語で表記され、外国人観光客にも魅力が伝わりやすいボードとなっています。
インスタ運用や写真素材の用意などでお困りの方へ
1,000万フォロワー超の規模を持つ会員の中から、適切なインスタグラマーをインスタグラム運用代行、撮影代行にアサインします。また、スナップレイスが独自開発したインスタ運用・分析ツールなどもご提供しています。
インスタ施策の完全マニュアル無料配布中
スナップレイスでは現在、100ページ以上のインスタグラム施策完全マニュアルを無料配布中です。ぜひこの機会に完全マニュアルをゲットしてみてはいかがでしょうか？
インスタグラムツール無料プラン
スナップレイスではハッシュタグ提案、競合のインスタグラムアカウント分析、インサイト分析機能まで、インスタグラム運用を成功させる業界No1の機能を持ったインスタグラム運用・分析ツールの無料トライアルや無料プランをご提供中です。スナップレイスのインスタツールをインスタグラム運用にご活用ください。